京都-高尾・清滝

清冽な清滝川の流域に望む山懐に位置する古寺の数々。錦雲峽、金鈴峡の紅葉に導かれ宿場町の風情が残る清滝へ

京都より丹波へと続く周山街道沿いに続く三尾は、京都でも有数の紅葉の名所。三尾とは、高尾、槇尾、栂尾の三集落の総称で、清滝川づたいに街道をさらに北へ向かえば 北山杉の里である。

三尾にはそれぞれ名刹がある。高雄の神護寺、横尾の西明寺、栂尾の高山寺と、秋はいずれも錦を織りなす山々に抱かれ、多くの紅葉狩りの人々で賑わう。

とくに神護寺と世界文化遵産に登録された高山寺の石水院から見下ろす山と渓流の景色は格別で、紅葉の季節は観光客で混み合う。

与謝野晶子が「ほととぎす嵯蛾へは一里京へ三里水の清滝夜の明け易き」と歌った清滝へは、清滝川沿いの道が東海道自然歩道として整備されており、錦雲峡、金鈴峡など新緑・紅葉の渓谷美を堪能しながらハイキングが楽しめるコースになっている。