婚活カウンセラーが説く「結婚する理由」

婚活カウンセラーが説く「結婚する理由」

「条件は揃ってるのに、なんか違う」と感じる人へ

結婚相談所で日々数多くの婚活をサポートしている私、岡田が、毎週のように耳にする切実な言葉があります。

条件は揃ってるのに、なんか違うんです…

プロフィールに書ける条件はすべてクリアしている。

年収も年齢も外見も、性格も悪くない。

それなのに、会えば会うほど違和感が募っていくというのです。

なぜだと思いますか?

おそらく、その人の中に「自分はなぜ結婚したいのか」という一本の確固たる軸がないからなんですよ。

ここを自分の一本の軸としてしっかり持っていないと、この先の婚活がどうしても苦しくなってしまうんです!

去年の春のことです。

30代後半の女性が半年で15人とお見合いをして、一人もピンと来ないと私の前で泣いたことがありました。

条件で絞り込み、紹介された人は全員いわゆる「合格点」の男性ばかり。

それなのに、毎回お茶を飲みながら「この人と一緒に生きていく自分」がどうしても想像できないと言うのです。

その時に私が尋ねたのが、この質問でした。

あなたはなぜ、結婚したいのですか?

彼女は、しばらく黙り込んでしまいました。それも当然ですよね。

普段、誰もそんなことは聞いてくれません。

親も友達も「いい人は見つかった?」「年齢が…」という話ばかりで、根本的な理由を聞いてくれる人はいないのですから。

だからこそ、自分の中に軸を持たないまま婚活を走り出してしまうと、年齢への焦りと条件のチェックリストに振り回され、終わりの見えないマラソンのようになってしまうというわけです。

これは決して軽いテーマではありません。婚活全体の土台と言い切れます。条件を磨く前に、一度ここに真剣に向き合っておかないと、何百人と会っても「なんか違う」という違和感が続いてしまうんです。

だからこそ、真剣に考えてほしい。

真剣に、真剣に、真剣に、考えてほしいのです!

それでは、皆さんが普段口にする「結婚したい理由」を、まず一度棚卸しするところから始めましょう。

よくある「結婚したい理由」と、その奥にある本音を否定しなくていい

「結婚したい理由」と尋ねると、だいたい出てくるのは次のようなものです。

  • 子供が欲しい
  • 老後が不安
  • 寂しい
  • 世間体
  • 愛する人とずっと一緒にいたい

国のアンケートを見ても、結婚のメリット1位は「子供や家庭を持てる」、独身でいる理由のダントツ1位は「適当な相手がいない」でした。

まあ、当然の結果だと言えるでしょう。

私が現場で何百人もの婚活者を見てきて思うのは、こうした数字に表れる「結婚したい理由」と、実際に結婚生活を続けていく理由には、少しズレがあるということです。アンケートで答える理由はあくまで表向きの話であり、その奥にある本音のほうが、ずっとその人の婚活を大きく左右するからです。

そして、おそらく多くの人が、自分の本音に対して少し引け目を感じているのではないでしょうか?

老後が不安だから結婚したいなんて、なんだか不純ではないかな

寂しさを埋めるために結婚するなんて、相手に失礼ではないかな

そう思い込んで、お見合いの場で建前を取り繕ってしまう人が、本当に多いのです。

しかし、現場で婚活者と本気で向き合ってきた私からすれば、その本音を恥じる必要など、これっぽっちもありません。

寂しいから結婚したい。子供が欲しいから結婚したい。

老後が一人だと怖いから結婚したい。

すべて立派な理由です。

それは「自分の人生をもっと豊かにしたい」という、非常にまっとうな欲求だからです。

結局のところ、結婚も恋愛も、自分の欲しいものを求めて素直に努力することに他ならないのだと私は思うんです。

  • 子供が欲しいなら、子供を一緒に育ててくれる人を探す努力をする。
  • 寂しいのが嫌なら、一緒にいて心地よい人を探す努力をする。
  • 老後が不安なら、老後まで支え合える価値観の人を探す努力をする。

動機が不純であっても、まったく問題ありません。

その動機を出発点にして、きちんと行動を始められるかどうかのほうが、ずっと重要です。

「また努力ですか…」と疲れてしまう気持ちもわかります。

皆さんはすでに、たくさん悩み、傷つきながらも十分に行動していますよね。

あとは、向かう方向(自分の軸)を少し変えるだけでいいのです。

現場で何百人も見てきて確信しているのは、

正しい方向へ向かって努力することで、必ず素晴らしい出会いがやって来るんですよ!

これは決して綺麗事ではなく、紛れもない事実です。

そして、この本音を建前で塗り固めている人ほど、お見合いの席で「なぜ結婚したいのですか?」と聞かれたときに、答えがフワッとしてしまいます。

温かい家庭に憧れがあって…

などと答えても、それは相手の心にも届きませんし、自分の中にも残りません。

だからこそ、まずは自分の本音を否定しなくていいのです。寂しいなら寂しい、不安なら不安。そこからすべてがスタートします。ただ、本音を認めるだけでは婚活は前に進みません。次は、その本音をどう「自分だけの軸」に変えていくか。ここからが本当の勝負です。

婚活カウンセラーが現場で深掘りする「結婚する理由」の見つけ方

「寂しいから結婚したい」という思いを、もう一段深く掘り下げてみるとどうなるでしょうか?

私が現場で行っている深掘りの質問を4つ紹介します。

ここがこの記事において最も重要なポイントですので、ぜひ考えてみてくださいね。

【質問1】結婚した相手と、何を共有したいか?

「家事」や「家計」と答える人は、まだ条件の延長線上で考えています。そうではなく、感情の話なのです。美味しいお店を見つけた時の興奮を共有したいのか、しんどい一日の終わりに「お疲れさま」と言い合いたいのか、子供の運動会で一緒に泣きたいのか。具体的に思い浮かべてみてください。

【質問2】10年後、どんな日常を過ごしていたいか?

朝起きてから夜寝るまで、頭の中で映像化してみてください。これは非常に効果的です。条件だけで結婚相手を選んでいる人は、ここで急に映像が止まってしまいます。年収700万円の人と何時に起きているかなど、想像できないからです。逆に、自分の中に軸がある人は、「土曜の朝、二人でコーヒーを飲みながら、来週末はどこに行こうか?と話していたい」など、すらすらと出てきます。

【質問3】もし一生結婚しなかったとしたら、自分は何を後悔しそうか?

これは現場でも一番ヒリつく質問です。「子供を持たなかったこと」と答える人もいれば、「誰とも深く関わらずに死ぬこと」と答える人もいます。「別に後悔しない気がする」と答える人もいて、それはそれで非常に重要な答えです。後悔の中身が、その人の本当の軸を教えてくれるのです。

【質問4】過去に付き合った人で、一番一緒にいて楽だった人は誰か? なぜ楽だったのか?

理想ではなく、実体験から探してみてください。あなたが本当に心地よいと感じる関係性のヒントは、過去にすでに転がっているのです。

最初から完璧な答えが出なくても大丈夫ですよ。

まずはぼんやりとしたイメージからでいいので、自分に問いかけることを始めてみてください。

婚活を始めたばかりの時は、自分の夢や希望ばかりを追い求めてしまいます。そのため、思い描いていたような人になかなか出会えず、苦労してしまうんですよね。

そうして振ったり振られたり、出会いと失恋を繰り返しながら、だんだんと、

あ、自分が本当に欲しかったのはこれだったんだ

と気づいていく。それが婚活というものです。

ただ、その気づきを待っていると時間がかかりすぎてしまいます。

20代ならまだ良いでしょう。

しかし、30代後半や40代になってからの「気づき直し」は、現実としてかなり残酷なものになります。

だからこそ、先ほどの4つの質問に前もって向き合っておいてほしいのです。実際に数多くの婚活現場を見てきて、自分の軸が明確な言葉になっている人ほど、結果的に短い期間で良いご縁を掴んでいきます。これは私の確かな実感です。

軸が見えてきたところで、もう一つ、多くの人が引っかかる問いに答えたいと思います。

では、恋愛ではダメなのですか?

という問いです。

結婚と恋愛の違いは「人生を共有する覚悟」にある

一緒に映画を見たり、ご飯を食べたりするだけなら、恋愛で十分ではないか?

これは相談者の方からもよく言われますし、正直に言うと、私も20代の頃はそう思っていた時期がありました。

新鮮な恋愛を繰り返すほうが楽しいに決まっている、と。

単純な「楽しさ」だけで言えば、おそらくそうでしょう。

しかし、ある時から「楽しさ」とはまた別の幸せがあることに気づくようになりました。

「一生同じ人を愛し、その人からも一生愛される」というのも、また別の素晴らしい幸せの一つの形だと思うのです。私はそういう幸せを大切にしたいと考えています。

これはあくまで個人の感覚なので、絶対的な正解はありません。

あくまで私の考えです。

具体的にどういうことか?

たとえば、映画を見て感動したら、その映画のことを誰かに伝えたい、と私は思ってしまいます。

とくに「好きな彼女に話したいな」と思うのです。

彼女が私と同じように感動するかどうかはわかりませんが、そうやって話し合うことで、私の場合はなんだか人生がハッピーに感じられるのです。

一人で食事をするよりも、二人で語り合いながら食事をするほうがずっと楽しい、と私は心から思うんですよ!

今日食べた麻婆豆腐がとても美味しかったとか、店員さんが少し変わった人だったとか、そんなどうでもいい話を、向かいに座った誰かと笑いながら話す。

それだけで、同じ一食がまったく違う豊かな時間になるのです。

もちろん、恋愛でも同じことはできます。

しかし恋愛における「共有」は、あくまでその瞬間の共有なのです。

  • 今日見た映画
  • 今日食べたご飯
  • 今日の出来事

一方で、結婚の「共有」は少し違います。

去年、お見合いから成婚された男性が、結婚式の前に私にこう言ったことがありました。

奥さんになる人と話していて、5年後に二人でどんな家に住んでいるかとか、もし子供が生まれたらどう育てたいかとか、自分の親の介護がいよいよ始まったらどうするかとか、そんな先の未来の話を当たり前のようにできることが、ただ付き合っていた頃とはまったく違うんです

まさにその通りだ、と私は思いました。

恋愛は「今日」を共有する関係。結婚は「これからの全部」を共有する関係。

「これからの全部」というのは、決して楽しい場面だけではありません。

  • 体調を崩して寝込んでいる日
  • お金のことで頭を抱えている日
  • 相手の親のことで悩んでいる日
  • 自分が弱って何もしたくない日

そういった苦しい日にも、隣にいてくれる相手かどうか。

そして、年を取ってシワが増えたねと笑い合えたり、何気ない日常の小さな達成感を分かち合えたりする相手かどうか。

それが結婚なのです。

人生は、幸せを一人で味わうより、より多くの人と味わうほうが楽しい。そう思える人が結婚を選ぶのだと私は思います。

大好きな人にこんな風に想ってもらえたら、天にも昇るような気持ちになるはずです。

そして、もう一つ思うことがあります。

人間という生き物は、そもそも一人で全部を背負って生きていくようにはできていないと思うのです。

誰かと支え合うことで、安心できたり、前向きになれたり、長く頑張り続けられたりする。

だからこそ結婚とは、単なる制度ではなく、人間の生き方そのものに深く関わっているのだと私は考えています。

ただ、ここまで読んで、こう思った人もいるはずです。

いやいや、そんな綺麗な話ばかりではないだろう

その通りです。

実際の結婚生活は、決して美しい瞬間ばかりではないからです。

結婚は楽じゃない。それでも独りでいるより成長できる理由

正直に言いましょう。

そりゃあ、自分独りで生きていくほうが圧倒的に楽に決まっています!

自由に動けて、気楽で、稼いだお金はすべて自分のために使える。

これは独身のメリットとして間違っていませんし、私自身も独りでいた時の身軽さをよく知っているので、それを否定する気はまったくありません。

しかし、楽であることと、人生が深くなることはまったく別なのです。

結婚すると、この状況が一気にひっくり返ります。

  • 疲れて帰ってきた日に、相手の機嫌が悪いこともある。
  • 家事の分担で、小さな不満がじわじわと積み重なる。
  • お金の使い方で価値観の違いが露呈する。
  • 親や子どものことで、自分たちだけでは決められない問題が次々と出てくる。

そういうリアルな日々が、本当にやって来るのです。

性格や考え方など、どんなに好き同士であっても絶対に違うのです。だからこそ、お互いの違いを認め、尊敬し合う覚悟がなければ、上手くいくはずがありません!

そういったことを一つずつ乗り越え、学んでいく過程こそが、夫婦というものなのかもしれないと私は思います。

忍耐も、我慢も、妥協も、それらが必要になる場面が数え切れないほどやって来ます。

人生の深みは困難を乗り越えた先に刻まれる

父親や母親になれば、そこからまた別のフェーズに突入します。

子供のためにキャリアの選択を変え、自分の趣味の時間を削り、夜中に何度も起こされる。

責任や義務が次から次へと突き付けられ、どれほど苦しくても辛くても、常に家族のために立ち向かっていかなければならないのです。

私が結婚相談所を長く運営してきて強く思うことなのですが、独身を続けている男性と、結婚して子供を育ててきた男性とでは、50代になった頃の顔つきがけっこう違うのです。どちらが良い悪いという話ではありません。ただ私は、長く誰かと真剣に向き合ってきた人の顔には、独りではなかなか出にくい「人生の深み」が刻まれることがあると思っています。

それを単純に「成長」と呼んでいいのかどうかは、私自身も正直迷うところです。

しかし、困難に立ち向かう経験をした分だけ、間違いなく人として大きく成長できるような気がするのです!

  • 許せなかった人を許せるようになる。
  • どうしても譲れなかったことが、譲れるようになる。
  • 自分のことしか考えていなかった人間が、誰かの幸せを真剣に願えるようになる。

これらは、独りの自由な生活の中ではなかなか手に入らない尊い経験です。

結婚をして、家族になり、時には辛く苦しい経験を経て、人として成長し、人生を楽しむ力を何倍にもしていくのです!

一人でいた時より、何倍もの幸せを深く感じることができるようになるはずですよ!

楽さを取るか、それとも面倒くさいけれど深く生きるほうを取るか。

正直なところ、どちらが正解なのかは私にも言えません。

ただ、結婚という道を選ぶということは、間違いなく後者を選ぶということなのです。

ここまでの話を踏まえた上で、最後にもう一度「結婚する理由」の話に戻りましょう。

婚活で迷った時、もう一度「結婚する理由」を言葉にする

ここまでで、なんとなく見えてきたでしょうか?

婚活とは、「条件に合う相手を探す作業」ではありません。「自分はなぜ結婚したいのか」という思いを強く握りしめ、その軸に合う人を探していく旅なのです。そして、婚活を「相手探し」だと思っている人が多い一方で、実は「自分が変わっていく過程」そのものでもあるのです。

私が見てきた範囲では、婚活に真剣に取り組んでいる人は、半年、一年と続けていくうちに、

明らかに、もう間違いなく、その人自身が内面からどんどん素敵になっていくのです!

  • 最初は条件ばかりを気にしていた人が、相手の話にしっかりと耳を傾けられるようになる。
  • 自分の弱さを素直に認められるようになる。
  • 相手の幸せを心から願えるようになる。

私自身も大いに見習わなければならないなと、いつも痛感させられるほどです!

これこそが、人の真の成長というものなのだろう、と。

そう感じ始めた頃には、私が見てきた範囲では間違いなく、良いご縁がやって来ます。

これは何百人という方々を見てきたからこそ断言できます。

表面的な条件をどんなに磨いても来なかったご縁が、自分の軸をしっかり握り、素直な心で向き合い始めた瞬間に、ふっと現れるのです。

最後に、一つだけお願いさせてください。

たった1分で終わります。

この記事を読み終えたら、今すぐ、紙でもスマホのメモでも構いませんので、このように書き出してみてください。

「私が結婚したい理由は、〇〇だ」

決してきれいな言葉でなくて構いません。

「寂しいから」でもいいですし、「子供と暮らす日常を味わいたいから」でもいいのです。

先ほどの4つの質問に対する答えを、ぜひ自分の言葉で書いてみてください。

それが、あなただけの確固たる一本の軸になります。

  • 婚活の道に迷った時
  • お見合いの選別に疲れてしまった時
  • 「もうやめようかな」と心が折れそうになった時

どうかそのメモに戻ってきてください。

婚活もそうですが、結婚というものは、確実に人を成長させてくれるものだと私は確信しています。

なんだか少し熱く語りすぎてしまいましたが……。

だからこそ、私は皆さんに「結婚」という選択を、どうか前向きに考えてほしいと心から願っているのです。

失敗も遠回りも、そのすべてが、あなた自身が素敵になっていくための大切な過程なのですから。

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