婚活で結婚の決め手がわからないあなたへ。
婚活で結婚の決め手がわからないあなたへ。20歳のAちゃんは交際10分で決めました
結婚相談所で3ヶ月ルールに追われて、会うたびに「で、この人でいいの?」と自分に問いかけて、答えが出せないまま帰る。
そんなあなたへ。

実は私の友達のAちゃん、20歳のとき、交際10分で婚約を決めています。
お相手は35歳、15歳上、借金あり、新潟と東京の遠距離。
……は?
ですよね。
私も最初に聞いたとき、まったく同じ反応でした。
ただ、Aちゃんが交際10分の間に「何を見ていたか」を聞いたとき、私の中の『決め手とは何か』が、ぐらっと揺れたんです。
決め手リストを足し算しているうちは、たぶん決まりません。
結婚相談所の婚活では、交際期間3ヶ月の間に相手との関係をどうするか決めないといけない。
決断を誤れば運命の出会いを逃す……というのが建前です。
本音を言うと、3ヶ月という時計の音だけが、だんだん大きくなっていくんですよね。
そして、答えが出せない自分を責めて、決め手リストにまた項目を足す。
「思いやりがある人」「価値観が合う人」「金銭感覚が合う人」……
その足し算、いったんやめていい話を、これからします。
交際10分で婚約した20歳Aちゃんの話(時系列メモ公開)
私の友達のAちゃん。
現在20歳(早生まれで、去年21歳になる学年)。

去年35歳の男性と『出会って2日目(交際10分)』で婚約しました。
事実情報を先に整理しておきますね。
先に骨組みだけ見てもらうと、たぶん余計に「なんで?」ってなると思います。
Aちゃん本人からもらったメモを、ほぼそのまま貼ります。
◆Aちゃんは新潟、お相手男性は東京在住で実家が新潟
◇4月
知人の紹介で知り合う。3人でのビデオ通話を2回。彼と2人でのやり取りはなし。
◇5月
彼が帰省するので、3人で会う約束をする。
しかし当日、知人が来れなくなり、急遽2人で会うことに。
その翌日も、午後から会うことになり、交際10分で婚約を決めた
◇8月(出会って3ヵ月後)
入籍
私、このメモを読んだ瞬間、固まったのはここです。
「翌日、午後から会って、交際10分で婚約」
5月に2回会って、3ヶ月後の8月に入籍してる。
15歳差。新潟と東京の遠距離。借金あり。出会って2日目。交際10分。
もちろん、これだけ聞いたら「いや、それ大丈夫?」と思いますよね。私も最初はそこに引っかかりました。若い女性によくある『いきなり婚活女子』、つまり勢いと夢で突っ走ってるパターンに見えるんですよ。
でね、Aちゃん本人もこう書いてるんです。
彼のことは4月から知っていたはいたものの、しっかり話したのは、初めて会った日。まさかその翌日、この人と婚約を決めているとは全く予想していなかったです。笑
Aちゃん自身が「予想してなかった」と言ってる。
これ、けっこう大事なポイントだと思います。
「運命を感じた」「ビビッときた」じゃないんですよ。
本人が、自分の決断にいちばん戸惑ってる。
私はこのメモをもらった瞬間、Aちゃんに即LINEを返しました。
ちょっと待って!!ww なんでなんで!?!?w なんで婚約したのww
ふざけてるんじゃなくて、純粋にわからなかったんです。
Aちゃんはモテる子で、わざわざ年上の借金男を選ぶような子じゃない。
何があったのか聞かないと、私の頭がついていかない。
そしたらAちゃんが、交際10分の間に彼が話したことを、ぽつぽつ教えてくれたんですよ。
それが、ちょっと普通じゃなかった。
彼が「交際10分」で見せたもの──借金、元カノ、いじめの過去
まず前提として、Aちゃんが彼に対して持っていた印象はこうでした。
- 自慢話が少ない(聞かれないと話さない)
- ぐいぐい来ない(話を聞いてくれる)

普通、35歳で15歳下の女性と会ったら、もうちょっと頑張りそうじゃないですか?
仕事の話で盛ったり、車の話したり、奢ったりして「すごい人」感を出したくなるはず。
でも、彼はそれをやらなかった。
Aちゃんはそれをこう書いています。
「下心が見えなくて、かっこつけず、自然体で接してくれている」という安心感がありました。人見知りな性格の私ですが、彼のこうした態度で「この人なら話しやすい」と感じたのです。
人見知りのAちゃんが「話しやすい」って感じた。
ここまではまだ、よくある話。
問題はここからです。
「話しやすいな」と感じたAちゃんに対して、彼が交際10分の中で出してきたカードが、これでした。
過去にいじめを受けた経験や、人付き合いで悩んだことなど、過去の中でもあまり人には言いたくないであろう「自分にとってマイナスな部分」。
そして、現在のことについても、こう。
具体的には、「いま、いくら借金をしている」、「元カノと連絡を取っている」などというもの。
ここ、もう一回読み返してみてほしいんですけど――借金、元カノ、いじめ。
普通、これ全部「隠す側」のカードですよね。
35歳男性が15歳下の女性と婚活で会って、出すカードじゃない。
婚活マニュアルがあったら全部「言うな」と書かれてる項目です。
しかも、です。
Aちゃんに「興味を持ってもらってから」じゃなくて、最初に出してきた。
順番が、明らかに普通じゃない。
借金を隠さなかった。元カノの話も逃げなかった。いじめの過去も最初に出した。
Aちゃん本人の言葉でいうと、こう。
特に借金に関しては、かなり勇気のいるカミングアウトだったと思います。そんな部分もさらけ出してくれた彼の「勇気」に、強い誠実さを感じました。
「誠実さ」より前に、「勇気」って言葉が来てる。
そう、Aちゃんが見ていたのは、彼の人格そのものより、彼が「隠す側」に回らなかったという事実だったんです。
借金している人は、世の中にたくさんいます。
元カノと連絡を取ってる人も、いじめられた過去がある人も。
それ自体は、特別なことじゃない。
特別なのは、「会って2回目の女性に、それを先に出した」という、その動作のほう。
Aちゃんは、「借金がある男性を許した」んじゃありません。「自分を悪く見せかねない情報を、隠すより先に出してきた人」を、選んだんです。
ここまで聞いて、私もちょっと、襟を正しました。
でも、Aちゃんが婚約を決めた決定打は、実はここじゃなかったんですよ。
「君の人生を無駄にしたくない」彼の言葉がAちゃんを冷静にした
借金、元カノ、いじめの過去。
それを全部出したあとで、彼はAちゃんにこう言ったそうです。

君の人生を無駄にするようなことだけはしたくない。だから後悔のないようじっくり考えてほしい。
この一言で、Aちゃんは止まったんです。
婚約に進んだんじゃなくて、いったん止まった。
ここ、本当に大事なポイントなので、もう一度言います。
普通、男性が女性を口説く場面で「君の人生を無駄にしたくないから、よく考えて」なんて言わない。
これ、自分側から自分の評価を下げに行く言葉ですよ。
「俺と一緒にいる時間は君にとってマイナスかもしれない」って自分から言ってるのと同じ。
でも、彼はそれをわざわざ言ってる。
Aちゃんは、彼のこの言葉の背景をこう書いていました。
同情や「一緒にいてあげよう」という気持ちで付き合ってしまったり、婚約を決めてしまったりすると、結果うまくいかないということを、彼は過去の経験から学んでいるようでした。
つまり彼は、過去にやらかしてるんです。
たぶん、「同情で寄り添ってくれた誰か」と、結局うまくいかなかった経験がある。
だから、Aちゃんに同じことをさせたくなかった。
そしてこの一言が、Aちゃんの中で何を起こしたか。
それは結局どちらのためにもならないし、時間を無駄にするのはお互いにとって良くない、という忠告を彼からしてくれたことで、私は「恋に恋する(盲目的な)」状態から「現実的に彼との生活を考える(冷静な)」状態に切り替えることができたように思います。
ね、おもしろいでしょ?
普通、男性が「俺のこと考え直して」と言ったら、女性って「そんなことないよ!」って燃え上がるじゃないですか?
テンションが上がる方向に行く。
Aちゃんの場合、逆だったんです。
彼に「冷静になって」と言われたことで、本当に冷静になった。
これ、ここまで読んで「彼、優しい人だね」と思った人、半分正解で半分はずれ、です。
私としては、こうです。
「つまりAちゃんが、っていうより彼がAちゃんに惚れてたってわけだな」
15歳下の若くて可愛い子に夢中になって、勢いで婚約まで持っていったのは、たぶんAちゃんじゃない。
彼のほうです。
だからこそ彼は、自分の本音と矛盾するような「冷静になって」を、Aちゃんに渡せた。
本気だったから、止めにきた。
ここまでが、彼の「弱さ」と「忠告」の話。
でね、ここまで読むと「すごく愛情深い男性だな」と思うかもしれないんですけど、不思議なことに、彼はその場で一度も「好き」「愛してる」と言わなかったんですよ。
「好き」も「愛してる」もなかった。それでもAちゃんが決めた理由
借金を告白して、忠告して、それで彼が最後にAちゃんに伝えた言葉は、これでした。
「(過去において)僕に言えない秘密があってもいい。」「もし他の人の所に行きたくなったら、責めたり止めたりしないから、正直に言ってほしい。」「でも僕から離れることは絶対ないよ。」

「秘密があってもいい」「離れていく自由を奪わない」「でも、僕は離れない」。
これ、よく読むと、相当変わったことを言ってるんですよ。
婚約しようとしてる場面で、「君が離れていくのは責めない」って先に言ってる。
普通、「君を絶対に離さない」が定番じゃないですか?
順番が、また逆なんです。
そしてAちゃんは、振り返ってからこう気づいたそうです。
いま振り返ってみると、そのとき彼は私に、「好きだ」「愛してる」という言葉を1回も使わなかったように思います。
15歳差、交際10分、婚約。
普通だったら「好き」「愛してる」を100回くらい言いそうな場面で、彼は一回も使ってない。
しかも、その場でAちゃんは「あれ?言ってないな」って気づいてもいないんです。
あとから振り返って、ようやく「そういえば」と思った。
「なぜ気づかなかったか」、もう答えは出てますよね?
「好き」「愛してる」がなくても、Aちゃんは伝わったから。
伝わった「中身」は、Aちゃん自身が書いてるとおりです。
しっかり目を見て、時折不安そうになりながらも、彼は精一杯自分の気持ちを伝えてくれました。
不安そうにしながら、目を見て話す。
これ、文字にすると地味なんですけど、めちゃくちゃ重い情報量なんですよ。
「好き」「愛してる」みたいな出来合いの言葉を使えば、不安そうにする必要なんてない。
彼は、出来合いの言葉を使わずに、自分の頭で言葉を選びながら話そうとしたから、不安そうになった。
言葉を選んでいる時間が、そのままAちゃんに届いた、ということです。
そんな姿を見て、「この人はなんて素敵な人なんだろう」と感じた瞬間、自然と「彼と一緒にいたい」という気持ちがこみ上げてきました。
「こみ上げてきた」、ね。
Aちゃんは「決めた」と書いてないんですよ。
決めたんじゃなくて、こみ上げてきた。
下から上に湧いてきた。
理屈じゃなく。
実質かかった時間だけを見れば、かなり大きな決断を早くにしたなあと思いますが、心のどこかで「この人とならうまくやっていける」という確信を持っている自分がいました。
10分で婚約、と聞くと「短い」と思うけど、Aちゃんの中では、もう「うまくやっていける」と確信できる材料が出揃っていたんです。
借金を隠さない。夢を見させる言葉を言わない。むしろ「やめた方がいい」と忠告する。全部、彼が自分を盛らなかったという一点につながっていた。
ここまでがAちゃんの体験談。
条件で見たら全部マイナスのこの人を、Aちゃんは結局「何を見て」選んだのか。
15歳上で、借金があって、東京と新潟で離れていて、初対面から2日目の男性を、です。
岡田の考察。Aちゃんが「条件」より優先したものはなんだったのか
私も最初は「は?」と思いました(笑)
15歳差。借金。新潟と東京。20歳の結婚。

普通の婚活基準で見たら、全部マイナスです。
Aちゃんから話を聞きながら、何度も「いやでもさ……」って言いかけました。
しかも、ここがいちばん書きにくいところなんですけど、私が知る限り、Aちゃんは普通に若くて可愛くて、性格もいい子です。
ぶっちゃけ、モテる子です。
わざわざ「借金あり15歳上の遠距離男性」を選びにいく必要、ぜんぜんない子なんですよ。
それでもAちゃんは、彼を選んだ。
ここで「Aちゃんは特別な子だから」で済ませたくないんです。
あなたも、条件はそこそこ揃ってるのに「なんかピンとこない」相手に会ったこと、ありませんか?
逆に、条件は微妙なのに「この人は信用できるかも」と感じた相手も。
あの感覚、けっこう正しいんですよ。
私が見ている範囲でも、ちゃんと結婚を決められている子たちには、Aちゃんと同じ匂いがする子が、けっこういます。
そういう子たちは、Aちゃんも含めて「まぁまぁ働いてて、性格合えばいいかな〜」くらいで、いわゆる「条件」をそこまで重く見ていない場合が多いんですよね。
学歴、年収、ルックス、家柄。
そういうのは「あれば嬉しいけど、決め手じゃない」くらいの位置に置いてる。
じゃあ何を見てるのか?
Aちゃんが見ていた「それ以外」は、もう、ここまで読んでくれたあなたなら気づいているはず。
Aちゃんが見ていたのは、「この人は、自分の前で、自分を盛るか盛らないか」、その一点だったと私は思っています。
借金を最初に出した。元カノの話も逃げなかった。
いじめの過去も先に話した。
「君の人生を無駄にしたくない」と忠告した。
「好き」「愛してる」を使わなかった。
全部、ばらばらの出来事に見えて、ひとつのことを示してるんですよね。
彼は、Aちゃんの前で「自分を盛らない」と決めていた。
Aちゃんは「決め手リスト」を持ってなかったわけじゃありません。「絶対に盛らない人」という、たった一つの観察軸を持っていただけ。だから、それ以外の項目──年齢、年収、借金の有無、住んでる場所──を、捨てられた。
捨てられたから、決められた。
これ、結婚の決め手って、つまりこういうことだと思うんですよ。
たくさんの「欲しいもの」を集めることじゃなくて、捨てられないものを1つだけ残して、あとは全部いったん横に置くこと。
Aちゃんは、たまたまそれが20歳のときにできた子だった。
それだけです。
まとめ。Aちゃんが見たもの、見なかったもの
Aちゃんは、いま、彼と入籍しています。
いまは残っている借金を2人で返しつつ、毎日仲良く生活しています。お互いの両親や兄弟、親戚とも良好な関係を築くことができているので、人間関係での悩みは全くないです。

借金、まだ返してます。
2人で。そして、
これは言うまでもなく、彼との結婚を後悔することはなさそうです。笑
「後悔してない」、ね。
Aちゃんは「最高に幸せ!」とも書いてないんですよ。
「後悔することはなさそう」。
これくらいの温度。これくらいで、いいんだと思います。
これ、Aちゃんだけの話じゃなくて。
私自身も、今の妻と結婚を決めた「これだ」というポイントは、特になかったかもしれません。
って思うんです。
「決め手はこれ!」って胸を張って言える人、たぶん少数派です。
結婚を決めるときに、頭の中で花火が鳴るわけじゃない。
でも逆に、「これは無理」が少なかった、とは言えるんですよね。
Aちゃんは、借金を見なかったわけではありません。年齢差を無視したわけでもありません。ただ、それ以上に「この人は自分をよく見せようとしていない」という一点を見た。
婚活で迷うとき、本当に見るべきなのは、条件の数ではなく、その人が逃げない人かどうか、かもしれません。
決め手って、すごい魅力を足して見つけるものじゃなくて、いらない条件を手放したときに、ふっと見えるものなのかもしれません。
書き出した決め手リストを、一回、伏せてみてください。
そのうえで、いま会っている人の前で、「これだけは捨てられない」と思うものが1つだけ残ったら、もう答えは出てると思いますよ。
次に誰かと会うとき、相手のスペックを数える前に、「この人、私の前で自分を盛ろうとしてるかな?」と、そこだけ一度、見てみてください。





