30代半ば女性の結婚相談所の婚活体験談

30代半ば女性の結婚相談所の婚活体験談

「お見合いが組めないです…」と話したAさんのこと

なかなかお見合いが組めないです…

30代半ばで結婚相談所に入会したAさんが、活動を始めて数か月後、私にぽつりと漏らした言葉です。

やるべきことはやっているはずなのに、なぜか手応えがない——。

写真も用意した。プロフィールも整えた。

カウンセリングで聞かれたことには真面目に答えてきた。

それでも、申込みは思うように来ない。

週末に届く通知を確認しては、画面を閉じる。

そんな日々が続いていました。

この記事は、成婚した人の美談ではありません。

今もまだ活動中のAさんが、何にぶつかり、何を変えてきたかという、現在進行形の話です。

私は、結婚相談所でAさんを担当しているカウンセラーです。

Aさんは特別に変わった人ではありません。

仕事を頑張ってきて、30代半ばで「そろそろ本気で」と思って入会した、ごく普通の女性です。

だからこそ、Aさんがぶつかった壁は、おそらく今これを読んでくださっているあなたが感じている壁と、そんなに遠くありません。

なぜAさんはお見合いが組めなかったのか?そしてなぜ、ある時期から組めるようになったのか?

ここから順番に書いていきます。

30代半ばで結婚相談所に入ると、最初にぶつかる壁

Aさんに最初にお伝えしたのは、正直、あまり優しい話ではありませんでした。

現場で見ていると、申込みが来ない人のお相手希望条件と、申込んでくる男性会員の層には、ズレが出ていることが多いんです。

これは性格の問題でも、能力の問題でもありません。

ただの情報のすれ違いです。

Aさんにも、客観的に見て少し理想が高いのではないか、ということ。

そして、もしお相手に求める条件を変えられないのであれば、活動が長期化したり、お見合いがなかなか組めなかったりするのも致し方ない、ということ。

それを正直に伝えて、本人に自覚してもらい、かなり頑張らなければならないという意識を持ってもらうようにしました。

これを書くと、「やっぱり結婚相談所って、女性の理想を下げさせる場所なんでしょ」と思われるかもしれません。

違います。

私はAさんに「妥協しなさい」とは一度も言っていません。

問題は条件の高さそのものではなく、そのズレを本人が知らないまま悩み続ける時間が、一番もったいない。

だから、選択肢を二つ並べてお伝えしました。

条件を見直して動きやすくするか、条件はそのままで長期戦を覚悟するか。

どちらを選んでも、それはAさん自身の決定です。

Aさんは少し黙って、それから「ちょっと考えてみます」と言いました。

すぐに条件を変えたりはしませんでした。

でも、その日から目つきが変わった気がします。

「カウンセラーに任せておけばなんとかなる」モードから、「自分の婚活なんだ」というモードへ。

ここで活動をやめてしまう方もいます。

Aさんはやめませんでした。

そして、意外なところから流れが変わり始めます。

写真をスタジオから個人撮影に変えたら、お見合いが組めるようになった

これは、Aさんの活動の中で一番はっきり結果が出た変化なので、少し詳しく書きます。

入会時、Aさんはきちんとフォトスタジオで撮影した写真を使っていました。

プロのヘアメイク、プロのカメラマン、整った背景。

一般的に「結婚相談所はプロのスタジオで撮るべき」と言われますし、私もそれを否定するつもりはありません。

実際、それで結果が出る方もたくさんいます。

ただ、Aさんの場合は、です。

写真を変えた。具体的には、スタジオで撮影したものから個人で撮った写真に切り替えたことで、お見合いが組めるようになった。

現場で見ていると、これが意外と大きいんです。

スタジオで撮影したAさんの写真は、確かに綺麗でした。

綺麗すぎた、と言ってもいいかもしれません。

きちんとセットされた髪、整えられた表情、背景もシンプルで上品。

プロフィール写真として満点に近い。

でも、男性会員さんが何百枚も並ぶ女性会員のサムネイルを見ていく中で、その「きちんと感」が逆に、距離を作ってしまっていたんだと思います。

会う前の相手を想像させる余白が、整いすぎた写真からは消えてしまっていた。

個人で撮影し直した写真は、もっと普段に近いものでした。

光の入り方、表情の自然さ、服装の柔らかさ。

「会ったらこういう人なんだろうな」が想像しやすい写真。

それに切り替えてから、申込みの数が変わりました。

ここで強調しておきたいのは、これは全員に当てはまる話ではない、ということです。

プロのスタジオ撮影が合う方もたくさんいます。

Aさんの場合は、たまたま個人撮影のほうが本人の雰囲気を伝えられた、ということに過ぎません。

ただ、もし「写真は完璧なはずなのに、なぜか組めない」と感じている方がいたら、一度疑ってみてもいいポイントだと思います。

「整っているか」ではなく、「自分の空気が伝わっているか」。この写真を見た人が、会う前のあなたを想像できるか。これは「綺麗かどうか」とは別の評価軸です。

写真を変えてから、Aさんのプロフィールには動きが出始めました。

お見合いが組める。お会いできる。

やっと活動らしくなってきた。

ただ、お見合いが組めることと、その先に進めることは、別問題でした。

お見合いは組めるようになった、でも今度はプレ交際に進めない

お見合いは組めるようになってきました。

月に何件か、お会いする予定が入る。Aさんも前より明るくなりました。

でも、ある時期から、別の壁が見えてきます。

お見合いは組めるようになってきたが、プレ交際に進める確率は低め。理由は、基本的に「やってほしい」願望が強めのAさんだから。

「やってほしい願望強め」。

書くのに少し勇気のいる言葉です。

Aさんを批判したいわけではありません。

仕事ではしっかり責任を持ってやってきた人です。

ただ、こと恋愛・婚活の場面になると、「ここは男性に決めてほしい」「ここはリードしてほしい」という気持ちが、少し強めに出る方でした。

これ自体は、悪いことではありません。

多くの女性が自然に感じる気持ちです。

ただ、お見合いの席で、その願望が表情や受け答えに出てしまうと、男性側はわりと敏感に察します。

「この人と会うと、自分が全部決めて、全部リードしないといけないんだろうな」という負担感です。

お見合いは1時間ほど。

その短い時間に、相手は次に進むかどうかを判断しています。

写真で第一印象を整えてお見合いまではこぎつけても、対面の場で「やってほしい」が透けて見えると、プレ交際の打診に至らない。

これがAさんの新しい壁でした。

Aさんもプレ交際に入れたケースで振り返りをしてくれました。

「自分から話題を出すのが少し苦手だった」「お店も相手に決めてもらった」。

一つ一つは小さなことです。

でも、積み重なると、相手には「受け身の人」という印象になります。

ここで責めても仕方がない。

やってほしい願望は、急にゼロにはなりません。

だから、別の角度から考えました。

日程調整やお店選びを、女性側からしてもいい場面がある

これは、Aさんに実際にお伝えしたアドバイスです。

デートは男性にリードしてもらいたいAさんでしたが、日程調整などは女性が積極的に行うことで積極性が伝わり、相手のお店選びの負担も軽くなって、むしろ好意的に思ってもらえる。

そうアドバイスしました。

「女性が動くと、安く見られるんじゃないか」と思う方もいるかもしれません。

気持ちはわかります。

でも、現場で多くのカップルを見ていて感じるのは、そう単純な構図ではない、ということです。

意外に思われるかもしれませんが、日程調整やお店選びが苦手な男性も、実は少なくないからです。

仕事ができる男性でも、プライベートのお店選びは「外したくない」というプレッシャーが強くて苦手、という方は本当に多い。

日程の候補を出すのも、相手の予定を気にしすぎて踏み出せない、という人もいます。

そういう男性にとっては、女性のほうから「この週末なら、こちらの時間が空いていますよ」「このあたりのお店、雰囲気が良さそうでしたよ」と動いてもらえると、ものすごく助かるんです。

負担が減るし、何より「自分のために動いてくれた」という事実が、好意のサインとして受け取られます。

実際、Aさんが一度、勇気を出してお店を提案したお見合いの帰り道、相手から

気が利いてくれて助かりました

とメッセージが届いた、という日がありました。

そのお見合いはプレ交際にはつながらなかったのですが、Aさんはそのメッセージを、しばらく消さずに残していました。

男性側がどれだけ「自分で全部決めること」を負担に感じていたか、私はその一通でも十分伝わったと思っています。

もちろん、全部女性が決める必要はありません。

男性が「ここに行きたい」とリードしてくれるなら、それに乗っかればいい。

役割を固定する必要はない、ということです。

得意な側が、得意な部分をやればいい。それだけのことです。

Aさんに、この話を一度ゆっくりしました。

Aさんは「動くのは嫌じゃない、ただ、それで男性に引かれないか不安だった」と言いました。

引かれません、とは言い切れない。

でも、引かれる相手とは、たぶん最初から相性が合っていない。

動いて引かれるなら、それは早めにわかったほうがいい情報です。

Aさんのテキパキ感は、出し方を変えたら「ありがたい」に変わった

前の章は「動くこと」の話でした。

この章は、その動きを「どう見せるか」の話です。

同じことをしても、見せ方ひとつで相手の受け取り方は大きく変わります。

仕事を頑張ってきた女性の場合、ここが特に効いてくるのかなと、Aさんを見ていて感じています。

仕事を頑張ってきた女性や、自立している女性は、比較的テキパキしていて、男性よりも日程調整やお店選びが得意な方も多い。

そして男性は、進んで日程調整や場所を決めてくれる女性に、大変好感を持つことが多いんです。

Aさんも、最初は「テキパキしている」を婚活では出さないほうがいいと思い込んでいた一人でした。

仕事モードを家に置いてきて、可愛らしい雰囲気で。

でも、無理に隠したテキパキ感は、結局どこかで漏れます。

お見合いの席で、お店を相手に決めてもらおうと黙ってしまったときの間(ま)の不自然さ、というのが、私から見ても少し感じられました。

そこで変えてもらったのは、隠すか出すか、ではなく「出し方」のほうです。

「私が決めますから」と言い切ってしまうと、確かに支配的に響きます。

そうではなく、「このあたりのお店、雰囲気良さそうでしたけど、いかがですか?」「この週末でしたら、こちらの時間が空いてますよ。ご都合どうですか?」と、提案して相手に決めてもらう余白を残す。

同じ「動く」でも、提案の形にして決定権を相手に残すと、男性側には「決断は自分に残してくれていて、でも面倒な部分は引き受けてくれている」という安心感とありがたさが、両方残ります。

Aさんがこのやり方を試すようになってから、お相手の反応が以前より柔らかくなった、と話してくれています。

先ほどの「気が利いてくれて助かりました」というメッセージも、まさにこの出し方の変化があったから返ってきたものだと、私は感じています。

仕事で培った段取り力は、婚活で隠すべき武器ではありません。

Aさんの場合、出し方を変えただけで、男性にとって「重い人」だったはずのテキパキ感が、「ありがたい人」に変わりました。

その変化は、現場で見ていてはっきりわかりました。

まとめ|Aさんはまだ活動中。それでも変わったこと

Aさんは、まだ成婚していません。

でも、この途中報告自体に価値があると感じています。

成婚はゴールですが、ゴールだけが価値ではありません。

むしろ、まだ続いている活動の中で何が変わったのかは、成婚してから振り返るより、今この瞬間のほうがずっと鮮明に書けるのかなと思います。

Aさんに起きた変化を、私の目から一本の流れとして整理すると、こうなります。

  • 整いすぎたスタジオ写真から、自分の空気が伝わる個人撮影に変えた。
  • お見合いの席で「決めてもらう人」だった姿勢を、提案して一緒に決める姿勢に変えた。
  • 日程調整やお店選びは、隠していたテキパキ感を、相手の負担を軽くする形で前に出すようにした。

別々の修正に見えますが、現場で見ていると、全部同じ軸でつながっています。

Aさんの中にあるものを、相手に伝わる形に変えていく。

それだけのことです。

理想を下げたわけでも、性格を変えたわけでもありません。

Aさん自身が、そんなに苦でない範囲で前向きに調整していく。

それが、婚活を一歩前に進める大きなポイントになる。

私はAさんを担当していて、このことを改めて感じています。

30代半ばで結婚相談所に入って、思うようにいかない時期を過ごしている方は、たぶん少なくありません。

理想と現実、自分の希望と相手からの見え方、頑張ってきた仕事の自分と婚活で求められる自分。

いろんな間で、揺れていると思います。

Aさんも揺れています。今も。

プレ交際まで進んだ方からお断りが来た週は、やっぱり落ち込みます。

それでも、写真を変えた前のAさんと今のAさんは、同じ人ではありません。

Aさんの今も続く婚活の中で、変えられたことと、まだ続く揺れを、途中報告としてここに残しておきます。

そして、もしあなたが今ぶつかっている壁があるなら、それもきっと、変えられない壁ではありません。

Aさんのように、ひとつ動かしてみるところから始めてみてください。

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