結婚相談所で公務員と成婚したい!28歳女性が団体職の夫と結婚するまでの実話
「公務員以外は考えられない」28歳女性が結婚相談所に行き着くまで
経済的に安定した職業の人しか付き合うつもりがない!
Aさんは、長いことそう思っていました。

譲るつもりも、迷うつもりもなかったと言います。
こうした強い言葉を聞くと「高望みだ」と感じる人もいるかもしれませんが、決してわがままではありません。
将来への不安や、絶対に失敗したくないという切実な防衛本能なのです。
問題は、その本気の願望に対して、現実の出会いがあまりにも貧しかったことでした。
当時のAさんは、営業事務として働く年収320万円の女性。
職場は女性だらけで、まったくといっていいほど出会いがありませんでした
と振り返ります。
社内で恋が芽生える余地はゼロ、合コンに呼ばれても顔ぶれは似たり寄ったり。
もうアラサーだし30歳になると、婚活も難しいって聞くし…
そう思って、28歳で結婚相談所に入会。29歳で成婚退会、30歳で入籍。
婚活期間はちょうど1年で、結ばれた相手は団体職員の男性でした。
数字だけ並べると、わりとスムーズに見えるかもしれません。
でも、ここに至るまでにAさんは何度も迷い、5人の男性と付き合っては別れ、自分の理想を一度ぜんぶ崩しています。
ただ、彼女もいきなり相談所に飛び込んだわけではありません。
最初は結婚相談所を「胡散臭い」と思っていたAさんが、なぜ入会を決めたのか――。
恋愛・婚活の専門家である私、岡田の視点から、まずはそこからお話ししましょう。
合コンも紹介もダメだったAさんが、結婚相談所を「アリ」に変えた瞬間
昔から結婚するなら公務員か団体職員がいい!と思っていました(笑)
Aさんはそう笑います。

(笑)の奥には、自分の頑固さに対する小さな照れがあります。
安定職への憧れは、20代後半になって急に湧いたものではなく、もっと前から染みついた価値観だったのです。
合コンや紹介で知り合った男性もいますが、なかなか条件に合う男性に出会えなくて――
職業欄を見ては「違う」と判断し、また次の出会いを待つ。
その繰り返しに、Aさんはだんだん消耗していきました。
それでも、結婚相談所だけは選択肢から外していました。
結婚相談所は胡散臭いと思っていたんです
お金を払ってまで人を紹介してもらうのは、なんだか必死すぎる気がして
Aさんの中には、そういう引っかかりがあったのです。
さらに踏み込んで言えば、相談所に来ている男性の像も勝手に決めつけていました。
結婚相談所には必死で結婚相手を探している人が多い、というイメージだったんです。そりゃ結婚相談所ですから結婚願望がないといけないけれど、こう、ガツガツしてそうというか
「ガツガツ」という言葉に、Aさんの本音が出ています。
お見合いの場で前のめりに条件を聞かれ、減点方式で値踏みされる――そういう光景を勝手に思い描いていたのですね。
30歳が近いという焦りはありながらも、相談所のドアだけは押せずにいました。
転機は、外からやってきました。
同じ勤務先の先輩が、結婚相談所で公務員の彼を射止めて入籍したのです。
毎日顔を合わせている人の成婚。これは効きました。
Aさんが背中を押されたのは、「相談所で結婚できる」という事実そのものよりも、「あの先輩が選んだ場所なら、たぶん変な場所じゃない」という具体的な安心感のほうでした。
先輩もやっているなら…
その一言で、Aさんは28歳で入会を決めます。
胡散臭さは消えていません。
ただ、身近な成功例ひとつぶんだけ、ハードルが下がったのですね。
とはいえ、一番気になるのは費用ではないでしょうか?
実際にいくらかかったのか、活動の中身も含めてすべてお話しします。
28歳女性が結婚相談所にかけた費用は、1年でトータル10万円
結婚相談所は費用が高いイメージがあったのですが、20代・30歳以下なら安いプランを設けている相談所も多いようです
Aさんも、その20代向けプランを使いました。

1年の婚活と成婚で、トータル費用は10万円くらい。
月割りすれば1万円弱で、年収320万円の営業事務でも、生活を削らずに続けられる金額でした。
これがもし50万円・60万円のコースだったら、たぶん入会していなかっただろうとAさんは言います。
- 入会年齢:28歳
- プラン:20代向け(30歳以下対象)
- 婚活期間:1年
- トータル費用:約10万円(月割りで1万円弱)
入会してまず尋ねられたのが、自分が希望する条件でした。
条件シートに書き出す――一般的な流れではありますが、Aさんにとってこの作業は、自分の頑固さを他人の前にさらす儀式でもありました。
最初に書いたのは、はっきりしています。
- 職業は公務員または団体職員。
- 年収は最低ラインを設定。
- 年齢は自分より年上。
ここまでは紙に書けます。
担当カウンセラーと一緒に「ここは妥協できる」「ここは絶対に譲れない」と優先順位をつけていく中で、Aさんが残したものと、緩めたものが見えてきました。
私の場合、職業にこだわりがあったので、その部分だけ強く念押しし、ルックスにはこだわっていません
公務員・団体職員という職業は譲らない。年収も最低ラインを設定する。
一方で、身長・顔立ち・服装の趣味――いわゆる「見た目」の項目は、ほぼ全部チェックを外しました。
プロフィール写真でドキッとする人を選ぶというやり方を、自分で禁じたのです。
そのうえで、もうひとつだけ密かに決めていた条件があります。
自分の中で決めていたのは、自分より年上で、尊敬できる人だといいなぁと(笑)
「尊敬できる」は、シートに書く言葉ではありません。
年収や勤務先のように数値化もできません。
けれどAさんの中ではここが意外と効いていて、後から振り返ると、5人目で結婚を決めた決定打もここに繋がっていきます。
条件は決まりました。
あとは、本当に公務員や団体職員の男性に会えるのか?
――それが入会前のAさんが一番疑っていた部分でした。
結婚相談所には公務員・団体職員の男性が、思っていたより普通にいた
入会前のAさんが抱いていた「ガツガツしてそう」というイメージは、実際にお見合いを重ねるとゆるやかに崩れていきました。
実際に婚活してみるとそのイメージもちょっと変わりましたね

ガツガツしている人も、もちろんいました。
でも、想像していたほど多くはなかったのです。
普通に世間話をして、普通にお茶を飲んで、普通に「また会いますか」を確認する人が大半でした。
Aさんが特に意外だったのは、自分が一番欲しかったタイプの男性が、ちゃんと混ざっていたことです。
私が希望していた公務員・団体職の男性も意外と多かったです
入会前は、公務員や団体職員はもう全員結婚しているか、相手に困っていないのではないかと半分諦めていました。
実際には、消防士や自衛隊員のように男性ばかりの職場で出会いに困っている人もいる、というのがAさんの肌感覚でした。
確かなデータではなく推測です。
けれど、お見合いを重ねるうちに、「公務員・団体職員=相談所には来ない」という思い込みは、Aさんの中で静かに崩れていきました。
ただ、出会えたからといってすぐ結婚できたわけではありません。むしろ、ここからが長かったのです。
5人と付き合って成婚できなかった、公務員狙い婚活の現実
お見合いして、5人の男性と付き合ってみたのですが、忙しいのか小まめに会う事ができなかったり、チャラさが残っていたりで、なかなか成婚できず
成功談だけを並べた婚活記事だったら、ここはたぶんカットされるでしょう。

けれどAさんの1年は、5人ぶんの「合わなかった」が地層のように積み上がっています。
婚活の現場を熟知する私の視点から、一人ずつ何が違ったのかをしっかり書き残しておきたいと思います。
1人目:公務員、忙しさでフェードアウト
ひとり目は、公務員。条件は完璧。会えば話も合います。
ただ、仕事が忙しいと言って次のデートが3週間先になり、2週間先になり、最後は連絡がフェードアウトしました。
職業の安定と、Aさんに割ける時間の量は、必ずしもイコールではないのだとここで知ります。
「公務員なら安心」という長年の思い込みが、最初の相手で早くも揺らぎました。
2人目・3人目:チャラさが抜けない安定職
ふたり目、三人目はチャラさが残っていました。
安定職に就いていても、合コンの延長で婚活している空気の人がいます。
Aさんが結婚を意識した話を振ると、目線が一瞬泳ぐ。
「この人は、結婚相談所に登録はしているけれど、結婚そのものはまだ先のつもりだ」と気づくのに、何回かデートを重ねる必要がありました。
職業欄ではチェックがつくのに、温度感がぜんぜん噛み合わない――これは紙の条件では弾けないタイプの不一致でした。
4人目:条件は完璧、なのに気持ちがしぼんだ
四人目は、条件だけ見れば完璧でした。
職業も年収も年齢も、シートに書いた通り。
会う前のAさんは、たぶんこの人で決まる、と思っていた節すらあります。
ところが、テーブルについて20分もしないうちに違和感が来ました。
何を話しても「へえ、そうなんですね」で終わってしまう。
Aさんが仕事の話を振っても、週末の話を振っても、返ってくるのはほぼ同じ温度の相づちだけ。
会話のキャッチボールが続かないというより、こちらが投げたボールが向こうの足元にぽとっと落ちる感じでした。
テーブル越しに座っているだけで、気持ちがしぼんでいくのが自分でもわかりました。
悪い人ではありません。むしろ穏やかで丁寧な人です。
それなのに、隣にいる未来を想像しようとすると、灰色の景色しか浮かんでこないのです。
条件検索に縛られすぎると、目の前の相手の「人柄」を見る前に疲弊してしまう――これは婚活で本当によくある落とし穴です。
ここでAさんは、自分が密かに書き足していた「尊敬できる人」という条件が、思っていたよりずっと重かったことに気づきます。
Aさんにとっての「尊敬できる人」は、肩書きが立派という意味ではありませんでした。
話を一緒に膨らませてくれる人、こちらの言葉を受けて自分の言葉を返してくれる人――そういう、シートには書きにくい中身のことだったのです。
条件は紙の上の話で、実際に向き合うのは生身の人間だという当たり前のことを、Aさんは4回かけてやっと飲み込みました。
5人目:派手さはなかったが、決め手はそこにあった
5人と付き合って、5人と別れる。
28歳で入会して、気づけば1年近くが経っていました。
「やっぱり相談所でも無理なのかも」と一番揺らいでいた時期に出会ったのが、5人目の男性でした。
5人目――それが、今のAさんの夫です。
正直に言うと、「公務員じゃなくちゃ嫌」と言っていた頃の彼女なら、絶対に選ばなかったタイプの人でした。
夫は「かっこいいタイプ」じゃなかった。それでも結婚を決めた理由
実は婚活をはじめるまでは、『公務員じゃなくちゃ嫌!』とか、『イケメンがいい!』とか、職業欄と顔写真だけで男性をバッサリ切っていたんです(笑)
ここでAさんは少し笑います。

笑っている対象は夫ではなく、過去の自分です。
プロフィールを開いて、職業に納得できなければスクロール、顔写真にピンとこなければスクロール。
残った数人の中から「ましな人」を選ぼうとしていた頃の自分。
あの基準のまま婚活を続けていたら、たぶん30歳までに結婚できなかったとAさんは静かに言います。
でも、成婚した夫はお世辞にもかっこいいタイプと言えません(笑)
この(笑)は、夫を見下しているわけではありません。
むしろ逆で、「あの頃の私が見たら絶対に候補から外していた人と、結局結婚した」という事実を、自分でからかっているのです。
プロフィール写真の段階で、Aさんは正直、強く惹かれたわけではありませんでした。
それでも担当カウンセラーに勧められて会ってみました。
会ってみると、淡々としていました。盛らない。話を大きくしない。
でも、その淡々の中身が、4人目までの男性とは決定的に違っていたのです。
- デートの約束は、提案された日時が必ず守られました。「来週どこかで」と曖昧にせず、「来週の土曜の14時、あの駅で」と先に決めてくれます。
- 当日は5分前に着いている。
- Aさんが軽く愚痴をこぼすと、否定もせず、過剰に同情もせず、「そういうこともあるよね」と短く返したあと、ちゃんと話の続きを聞こうとする。
- LINEの返信は早すぎず遅すぎず、こちらを焦らせない温度で返ってきます。
4人目までの彼女が「尊敬できる人」という言葉でぼんやりイメージしていたものが、彼と会ううちに具体的な形を持ち始めました。
仕事の話に芯がある。こちらの話に乗ってくれる。
決断を急かさない。会うたびに不安が減っていく。
それは、1人目の「忙しい」とも、2人目3人目の「チャラさ」とも、4人目の「会話が広がらない」とも違う、Aさんがずっと探していた手触りだったのです。
年上で団体職と条件的にはバッチリ。彼の誠実な部分に惹かれて結婚を決めました
団体職員。年上。誠実。
並べてみると、Aさんが入会時にシートに書いた条件と、書かなかった条件が混ざっています。
職業欄は譲らなかったから、団体職員という枠に入る人として彼は引っかかりました。
けれど最後に背中を押したのは、「年収◯◯円以上」でも「身長◯cm以上」でもなく、シートには書きにくい「誠実」という一語でした。
そしてAさんは気づきます。
28歳の自分が「公務員!」と叫んでいたとき、本当に欲しかったのは公務員という肩書きそのものではなくて、「この人なら明日も裏切らない」という安心感だったのだと。
それは公務員にしかないものではありません。
団体職員にもあるし、もしかしたら別の業種にもあります。
ただ、結婚相談所という場所は、その安心感を担保してくれる職業の人と効率よく出会える場ではあった――Aさんはいまだに、そう思っています。
婚活期間は1年。成婚退会後に1年お付き合いをして、入籍しましたが、彼と出会えた結婚相談所には感謝しています
感謝の対象は、相談所のシステムであり、20代向けプランであり、5人と会わせてくれたカウンセラーであり、そして「公務員じゃなくてもいいよ」と最後の最後で自分に言えた、当時の自分自身でもあるのです。
譲らなかったのは「職業」、最後に効いたのは「誠実さ」
「公務員と結婚したい!」――昔からそう口にする女性は多いです。
私たちのもとへ相談に来る女性たちも同様です。

Aさんもずっと、その一人でした。
ただ、Aさんが1年かけてたどり着いた答えは、「公務員と結婚した」ではなく、「公務員と団体職員を含めた安定職の中で、誠実な5人目を選んだ」でした。
- 28歳で入会、29歳で成婚退会、30歳で入籍
- 婚活期間1年・トータル費用は約10万円
- お見合いから付き合った男性は5人、最後の5人目が今の夫
- 夫はお世辞にもかっこいいタイプではない/年上の団体職員/誠実
- 譲らなかったのは「職業」、最後に効いたのは「誠実さ」
職業欄や年収は、捨てる必要なんてありません。
経済的な安定だって、結婚生活を続けるうえで欠かせないポイントです。
Aさん自身、そこは最後まで曲げませんでした。
もし今、あなたが28歳の頃のAさんと同じように悩んでいるなら、肩書きをすべて捨てる必要はありません。ただ、条件シートに「誠実さ」という言葉をそっと書き足してみてほしいのです。あの頃のAさんが見過ごしそうだった運命の夫は、そこにいたのですから。
次にプロフィールを見るときは、希望条件を一つだけ外し、代わりに「約束を守るか」「連絡のペースが合うか」を確かめるつもりで会ってみませんか?
その小さな一歩が、あなたの婚活を大きく変えるかもしれません。





