32歳/クリエイター職/大卒/年収350万女性の結婚相談所の婚活体験談
「少し待ってほしい」から始まる成婚の記録
少し待ってほしい
真剣交際を申し出た相手から、そう返された女性がいる。

32歳、クリエイター職。
最初のお見合いでは共通の趣味があったのに仮交際を断り、2回目の相手とは共通点がほとんどなかった。
順調とは言いがたい道のりの果てに、彼女は入会から半年で成婚退会している。
何が分かれ目だったのか?
担当カウンセラー守部の記録をもとに振り返る。
アプリに限界を感じた32歳クリエイター職女性が結婚相談所を選ぶまで
Aさんのプロフィールから整理しておく。
年齢32歳、クリエイター職、大卒、身長158cm。

年収は350万円。
婚活市場で「有利」と言われる条件ではない。
この条件で本当に結婚できるのだろうか?
そう不安を抱えながら相談に来る女性は決して少なくない。
しかし担当カウンセラー守部が初めてAさんに会ったとき、数字とは別の印象を受けた。
華やかな顔立ちと、すらっとしたスタイルを持ちながら、フランクな性格が好印象だった。
話してみると、控えめでありつつもポジティブな思考を持っていて、コミュニケーションが非常に取りやすい。
構えないのだ。
この「華やかさとフランクさ」「控えめさとポジティブさ」という一見矛盾する組み合わせが、Aさんの婚活全体を支える土台になっていく。
きっかけはコロナ禍だった。
出会い自体が減り、マッチングアプリで婚活を始めたものの、信頼性に不安が残った。
プロフィールの真偽がわからない。やり取りが続いても会うまでに消耗する。
結局、相談所での婚活に切り替える判断をした。
フォリパートナーを選んだ理由について、Aさんは「男性目線のアドバイスもあったらいいなと思った」と話している。
女性カウンセラーの共感的なサポートではなく、男性がどう考えるかを直接知りたい。
この動機は、のちの仮交際で大きな意味を持つことになる。
初回面談で出した希望条件は、年齢39歳まで、年収500万円以上、大卒以上。
そして譲れない条件として「喫煙者でない人」を挙げた。
希望条件は明確になった。では実際のお見合いはどうだったのか?最初の相手と会ったAさんは、早くも想定外の判断を迫られることになる。
共通の趣味があっても仮交際に進まなかった理由
1回目のお見合い。
Aさんは緊張しながらも、共通の趣味の話で会話を進め、無事に終了した。

話題には困らなかった。
沈黙もなかった。
客観的に見れば「うまくいった」部類に入る。
しかしAさんは仮交際を希望しなかった。
居心地やフィーリングに疑問が残ったからだ。
共通の趣味があった。会話も成立した。それでも「何か違う」と感じた。
この判断を「もったいない」と思う人は多いかもしれない。
趣味が合う相手なんてそう簡単に見つからないのだから、とりあえず仮交際に進んで様子を見ればいいじゃないか、と。
ここで担当カウンセラー守部は彼女の直感を肯定し、迷わずこう伝えた。
お互いの共通点が多いことは大切だけれど、初期に違和感を感じたら無理して仮交際にいかなくていいです
共通点の多さは安心材料にはなる。
だがそれだけで違和感を上書きしてはいけない。
ここで担当カウンセラー守部が付け加えたのは、違和感を放置せず分類しておくという考え方だ。
違和感の種類──話題なのか、外見なのか、それとも生理的に難しいのか──について自分なりに分析・検討しておくと次回に活かしやすいです
話題レベルの違和感なら、会話の組み立て方で改善できる可能性がある。
外見の違和感は、会う回数で印象が変わることもある。
しかし生理的な違和感は、努力で超えられるものではない。
断る理由を漠然と「なんとなく」で済ませるのと、どの種類の違和感だったかを自覚しておくのとでは、次のお見合いへの備えがまるで変わる。
Aさんは1回目で「断る判断」を経験した。
2回目のお見合いでは、今度は逆の課題に向き合うことになる。
共通点がない相手と、何を話せばいいのか?
共通点のない相手と何を話す?将来像から逆算する会話の組み立て方
2回目のお見合い相手とは、共通の趣味がなかった。
Aさんの悩みは率直だった。

共通の趣味などがない時などは、会話の際、どこまで踏み込んで良いものか難しく感じます
趣味が同じなら「○○お好きなんですか?」で30分は持つ。
でも接点がない相手に、天気と仕事の話だけで1時間をやり過ごすのは苦しい。
かといって初対面でいきなり踏み込んだ質問をしていいのかもわからない。
担当カウンセラー守部がAさんに伝えたのは、話題の探し方ではなかった。
考え方の順番そのものを変える方法だった。
お見合いの話題のためにお相手のプロフィールを深く確認しておくことが大事です。合わせて、まず自身の将来をイメージしてください。その自分の将来とお相手のどの点がどう結びつくかまでを考えると、お見合いの際の質問や会話も組み立てやすくなります
つまり、こういう順番だ。
- まず相手のプロフィールを読む。
- 次に自分の将来像を思い描く。
- そしてプロフィールの中から、自分の将来と結びつくポイントを探す。
- そこから質問を作る。
たとえば相手のプロフィールに「休日は料理をする」と書いてあったとする。
自分が将来、家庭で食事の時間を大事にしたいと考えているなら、「料理はいつ頃から始めたんですか」は単なる趣味の質問ではなく、将来の暮らしを確認する質問になる。
同じ言葉でも、聞く側に軸があるかないかで会話の質が変わる。
Aさんにとってこれが効いたのは、「何を聞けばいいか」で迷っていたところに、「なぜ聞くか」の軸が入ったからだろう。
共通の趣味がなくても、将来像が自分の中にあれば、質問は自然に出てくる。この順番を意識したAさんは、2回目のお見合いから仮交際に進んだ。
「たった1時間会っただけの人」との距離の縮め方と、深読みの落とし穴
仮交際が始まった。
しかしAさんにとって、ここからが本当の未知の領域だった。

たった1時間のお見合いで出会った男性と、どう付き合っていけばいいか分かりません。どのくらいの頻度で連絡やデートをすればいいのでしょう?
恋愛であれば、好きになってから付き合う。
友人の紹介なら、共通の知人がいる安心感がある。
でも結婚相談所の仮交際は、1時間会っただけの人といきなり「交際」が始まる。
何を話せばいいのか、どこまで踏み込んでいいのか、連絡の頻度すらわからない。
担当カウンセラー守部はここで「週○回が目安です」とは言わなかった。
連絡やデートの頻度の目安は交際相手のお仕事の状況や性格によるので、その状況に合わせて臨機応変に対応していくことが必要です
画一的な数字を渡さなかったのは、担当カウンセラー守部なりの意図があった。
頻度の「正解」を教えてしまうと、Aさんはその数字に縛られる。
週1回と言えば、相手の都合で10日空いただけで不安になる。
大事なのは回数ではなく、その頻度が相手との今の距離感に合っているかどうかを自分で判断できることだ。
Aさんのように深読みしやすいタイプには、外から正解を与えるより、判断の軸を渡す方がいい──担当カウンセラー守部はそう考えていた。
ただし一つ、相談所ならではの前提を担当カウンセラー守部は強調した。
ほぼ初対面ではあるものの、お相手も結婚への意思が固まったうえで活動している為、世間話の間にも少しずつ結婚観に関する件に触れることをおすすめします
普通の交際なら、付き合って数ヶ月で結婚の話を切り出すのはハードルが高い。
だが相談所では、双方が結婚を前提に会っている。
だから初期段階から将来の話を混ぜることに遠慮はいらない。
仮交際が進むにつれ、担当カウンセラー守部はAさんに「可能な範囲でタイプの違う方々と交際してみると、自分の将来にはどのタイプが合うかわかりやすくなります」とも伝えている。
仮交際は複数の相手と同時に進められる制度だ。
一人に絞り込む前に、違うタイプの人と会うことで自分の基準が見えてくる。
深読みしていませんか?──仮交際中期の相談
そして仮交際の中期、Aさんからこんな相談が入った。
お相手と自分の将来とのすり合わせを意識しながら交際していくコツってありますか? やり取りやデートでつい深読みをしてしまっている気がします。男性目線のアドバイスをお願いします
担当カウンセラー守部の回答が、この記事で最も伝えたいことの一つだ。
「男性は割と素直なので、女性からのコミュニケーションを言葉通りに受け取ることが多いし、逆に向こうからのコメントも深読みしない方がいいです」。
LINEの返信が短い。
それは忙しいからだ。
お見合いやデートで質問してこない。
それは自分に興味がないのではなく、単に話題を振るのが不器用なだけだ。
デートの帰り際の表情がいつもと違った。
それは仕事で疲れていただけだ。
男性側は、女性が思うほど裏の意味を込めていないことが多い。
だから「自身から何かを伝えたいときには、その点を頭に入れておくと、良いコミュニケーションが取れると思います」。
深読みして遠回しに探るより、伝えたいことをストレートに言った方が、相手にはちゃんと届く。
入会時にAさんが求めた「男性目線のアドバイス」が、ここで初めて本領を発揮した。
「少し待ってほしい」と言われた日──真剣交際前夜のリアル
仮交際を経て、Aさんの気持ちは固まりつつあった。
真剣交際への心の準備は出来たのですが、お相手へどうお伝えしたらよいのでしょうか? 伝えるそのタイミングはどのようにすればいいですか?

担当カウンセラー守部の助言はシンプルだった。
お相手のご性格や交際状況に沿って、会話の折に『ここまでの交際の感謝の気持ち』と『私は真剣交際に進めたらいいなと考えている』と素直にお伝えしましょう
感謝と意思。
この二つを素直に伝える。Aさんはそのとおりに実行した。
結果はこうだった。
その通りに伝えたのですが、彼から『少し待ってほしい』と言われました
想像してみてほしい。
覚悟を決めて、勇気を出して、気持ちを伝えた。
返ってきたのは「YES」でも「NO」でもなく、保留。
嬉しくもないし、諦める理由にもならない。ただ宙に浮く。
この不安定さは、経験した人にしかわからない。
実はここで不安に耐えきれず、相手を問い詰めたり自爆したりして、自ら交際を終わらせてしまうケースが婚活の現場では非常に多いのだ。
Aさんが動揺しなかったとは言わない。
しかし担当カウンセラー守部にはこの状況に対する経験則があった。
真面目な男性ほど真剣交際に進む際に少し時間を要することが多いものです。焦らずに待っていましょう
保留は拒否ではない。
軽い気持ちで「いいよ」と言える人より、重く受け止めて考え込む人の方が、結婚という選択に対して誠実だとも言える。
担当カウンセラー守部がこれまで見てきたケースの中で、真面目な男性ほどこのパターンが多いという実感がある。
Aさんは待った。
催促せず、深読みせず、待った。
仮交際中期に担当カウンセラー守部が伝えた「男性は割と素直」「深読みしない方がいい」という言葉が、ここでも支えになったのかもしれない。
結果として、相手から真剣交際の申し出があった。
半年で成婚できた理由は「条件」ではなく「判断の仕方」だった
入会から半年で成婚退会。数字だけ見れば順調に見える。
でもここまで読んできた人には、その半年の中身が決して平坦ではなかったことがわかるだろう。

Aさんの成婚を「条件が良かったから」で片付けることはできない。
年収350万円、クリエイター職。
婚活市場で「強い」とされるスペックではない。
華やかな顔立ちとすらっとしたスタイルは確かにAさんの魅力だったが、成婚を決めたのは外見ではなく、判断の仕方だった。
振り返ってみると、Aさんが半年でたどり着けた理由は、3つの判断に集約される。
- 1回目のお見合いで、共通の趣味があっても違和感があれば進まなかった。「共通点が多い=うまくいく」という思い込みに流されず、自分の感覚を信じた。
- 仮交際中、深読みをやめて素直に伝えることを選んだ。相手の言葉を額面通りに受け取り、自分の気持ちもストレートに渡した。
- 真剣交際を保留されたとき、急かさずに待った。「少し待ってほしい」を「脈なし」と解釈せず、相手が真剣に考える時間を尊重した。
どれも特別な才能がいることではない。
ただし、不安な状況で冷静に判断するのは簡単ではない。
Aさんの場合、その判断の土台にあったのは、控えめでありながらポジティブで、コミュニケーションが取りやすいという持ち味だった。
派手さではなく、一緒にいて構えない空気感。
それが相手との関係構築を支え、担当カウンセラー守部とのやり取りも円滑にした。
Aさんが特別だったのではない。
違和感に正直だったこと、深読みをやめたこと、待てたこと。
やったことは、この3つだけだ。
もし今、あなたが婚活で行き詰まりを感じているなら、まずは次のデートで「深読み」を手放し、相手の言葉をそのまま受け取ってみてはどうだろうか?
そして、自分のなかの小さな違和感を見過ごさず、立ち止まる勇気を持ってみてほしい。





