【結婚相談所名】×××× 【結婚相談所の点数】★★★ 【自分の婚活の点数】★★ 【都道府県】東京都 【年齢】39歳 【職業】会社員 【活動期間】平成25年10月~平成26年2月 |
結婚相談所に入会して2ヶ月後にお見合いをすることができました。
カウンセラーの方から「是非、ご紹介したい」と熱心に勧められて、私の方からお見合いを要望しました。
その女性は私よりも2歳だけ年下でしたので、仮に結婚に至った場合でも、子供ができるかどうか不安に思いましたが、とりあえずお見合いをして会ってみることにしたのです。
原宿にある喫茶店で、カウンセラー同席のもと会ってみると、私好みのタイプの女性でした。
控えめで、おとなしめな女性でした。
そして、1時間ほど喫茶店で話をした後、私と彼女の2人で街を散歩することになりました。
私が彼女に、「とりあえず表参道方面へ歩いてみましょうか」と尋ねると、彼女は「明治神宮に行きませんか?」と私を誘いました。
そして、2人で明治神宮の長い参道を歩き始めました。
彼女が神道に傾倒しているのかどうかは分からなかったのですが、神宮内での作法をきちんと行いました。
鳥居をくぐるときには、必ず深々とお辞儀をしていました。
このため、私も慌てて同様に鳥居をくぐるときにはお辞儀をしました。
参道を歩いている時、彼女はまっすぐ前を見て歩いていました。
私の顔を見ようとはしませんでした。
しかし、私には話しかけてきます。
「どうです。空気がきれいでしょう」とか、「6月になると菖蒲園がきれいなんですよ」など、私に教えてくれます。
そして、明治神宮の社殿にたどり着いて参拝をして、その日のデートは終わりました。
彼女とは原宿駅前で別れました。
私は、「今日はありがとうございました」と彼女にお礼を言い、彼女は私に「ごきげんよう」と言いました。
こんな形のお見合いがあるのか?と内心思いつつ、「しかし彼女はお嬢様だから、ああいう振る舞いをするのかもしれない」など自問自答しました。
結婚相談所には、デートの結果を電話で報告をして、彼女とはまたお会いしたいと伝えました。
この時は積極的にお会いしたいという訳では無く、彼女という人間は一体何者なのかということに興味が沸いたのです。
私も神社仏閣は好きですので、彼女とは相性が良いかもしれないという期待感も抱きました。
数日後、結婚相談所から連絡がきて、彼女も私とまた会いたいと言ってくれているとのことでした。
そして、その次の休日に再び、彼女と原宿でお会いしたのです。
昼間でしたので、喫茶店で2時間ほど話をしました。
ところが、あまり彼女は自分の家族の話や、仕事の話はしてくれません。
彼女は、「宇宙の神秘に関心ありますか?」と尋ねてきました。
私は思わず「なんですか、それ」と聞き返しました。
すると彼女は「長い人生を生きていると、辛いことや苦しいことがあるでしょ。そういう時に、どう対処すべきかを教えてくれるんですよ」と私を教え諭すような言い方をします。
さらに「高輪に良い場所があるんですよ。これから行きませんか。気持ちが落ち着いて、自分をじっくりと見つめ直すことができますよ」と嬉しそうな表情で言うのです。
思わず私は「行きましょう」と言ってしまいました。
その高輪の良い場所というのは、古いワンルームマンションの一室でした。
彼女が呼び鈴を鳴らすと、私たちと同年代の女性が出てきて、「あらー、今日はどうしたの?」と驚いた表情を見せます。
すると彼女が、「私のお友達がどうしても神秘を体験したいと言うから連れてきたんですよ」と言うのです。
そして、部屋に通されました。
この女性が普段生活している部屋にも思えましたが、一画に三角形のテントのようなものが置かれていました。
壁一面には一見、宗教的な絵が何枚も置かれていました。
「あのテントの中に入って瞑想をすると、気持ちが落ち着くのよ。入ってらっしゃいよ」と、しきりに彼女が勧めてきます。
私がためらってじっとテントを見ていると、彼女が「じゃあ私がお先に使わせてもらおうかな」と言って、テントの中に入り、目をつぶって瞑想し始めました。
私はこの間、この空間を見回して、宗教的な絵を何枚も見ました。
すると女性が「どうですか、絵を見ているとパワーをもらった気持ちになりませんか?」と尋ねてきます。
そう言われると、私もそのような気持ちになってきて、「この黄金で描かれた仏像の絵なんか良いですね」と言いました。
その女性は「そう思いますか?あなた、敏感ですね。この絵がこの部屋の中にある絵の中では一番パワーを持っているんですよ」と力説するのです。
このような会話を私がしていると、彼女がテントから出てきて、私に「あなたも瞑想してごらんなさいよ。気持ちがスッキリするから」と再び勧めてきました。
そしてテントの中に入って、瞑想を始めました。
ところが私が瞑想を始めた途端、彼女が「じゃあ、私は今日はこれで。〇〇さん、後は彼のことお願いしますね」と言って、マンションから帰ってしまったのです。
私がテントの中で唖然としていると、女性に「あら、もう瞑想は終わりかしら。こちらでお茶を飲みませんか」と言われ、この女性と2人で向き合ってお茶を飲みながら、宇宙の神秘の話を聞かされました。
この時、私は「嵌められかかっている」と気がついたのです。
この部屋の住人からは、絵を一枚買うように何度も何度もしつこく勧誘されましたが、私は逃げるように帰ったのです。
それ以来、私はお見合いをした彼女とは会っていませんし、結婚相談所もさっさと退会したのでした。
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