アラフォー女性の婚活体験談-39歳・年収900万円バリキャリ女性①

アラフォー女性の婚活体験談-39歳・年収900万円バリキャリ女性①

「ルックスも性格も悪くないのに、婚活だけがうまくいかない」──現場で一番多い質問への答え

ルックスも性格も仕事も悪くない。それなのに、なぜか婚活だけがうまくいかない女性がいる──理由は何ですか?

これは、私が結婚相談所のカウンセラーとして最も多く投げかけられる質問のひとつです。

今回お話しするのは、39歳・年収900万円・身長165cm、誰が会っても感じのいい女性、Yさんの婚活です。

申し込みは、活動開始直後から殺到していました。

それなのに彼女は、しばらくの間、ほとんど誰にも「会いませんでした」。

申し込みは来ている。条件も悪くない。

なのに、一歩も動けない。

なぜ、好条件の女性ほど、こんなところで立ち止まってしまうのか?

その答えは、世間でよく言われる「高望みだから」ではありません。

むしろ逆かもしれない、という話をこれからしていきます。

好条件女性ほど婚活でつまずく逆説|「条件を下げろ」では解けない問題

カウンセラーとして好条件女性の婚活を見続けてきた立場から言うと、いわゆる「ハイスペック女性が苦戦する」現象には、世間で語られているのとは違う理由があります。

世間では「高望みだから」「相手の条件を落とせないから」と片づけられがちです。

でも、現場で何百件と見てきた感覚は、少し違う。

自分の条件が良い人は、条件を気にし過ぎて、多くの人と出会おうとしないんです。

これがまず、一つ目の引っかかりです。

条件を「下げる」「下げない」の話の前に、そもそも会う母数を自分から絞り込んでいる。

プロフィールと申込書の段階で、相手をふるいにかけ過ぎている。

「ここまでは見られる」「ここから下は見ない」と、無自覚に線を引いてしまうんです。

そして二つ目。これがもっと厄介です。

好条件の人とだけ会っていると、その雰囲気は必ず相手にも伝わります。

本人が口に出さなくても必ず伝わります。

条件表を見ているつもりでも、相手からすると「自分という人間ではなく、条件の合否を見られている」空気になるんです。

お見合いの席で笑顔で話していても、相手には分かる。

「ああ、この人は私を品定めしている」と。

面談で男性会員が漏らす言葉も、たいていここに収束します。

ここから先は、少し耳が痛い話になるかもしれません。

誰かを責めたいわけではないんです。

ただ、男性会員の本音を聞いてきた人間として、これだけは書いておきたい。

好条件男性は好条件女性が好きだけれども、好条件男性だけを求める女性のことは好きではありません。

きれいで、仕事ができて、年収も学歴も申し分ない女性──年収のある男性ほど、こういう女性に最初は惹かれます。

ただ、お見合いを重ねて二人で会話する中で、「この人は自分の年収と肩書きで自分を見ているな」と感じた瞬間、潮が引くように冷めていく。

これは私の取材ではなく、実際に好条件男性会員から何度も聞いてきた話です。

つまり、好条件女性の婚活がつまずく構造は「条件を欲しがっていること」ではなく、「条件で相手を見ている空気が漏れていること」。

同じように見えて、まったく別の問題なんです。

これから紹介する39歳女性は、まさにこの構造に、自分でも気づかないままハマっていました。

39歳・年収900万円・身長165cm|Yさんという女性

Yさんは、東京の結婚相談所DearBrideTokyoに入会した39歳の女性です。

担当した吉田さんから当時の経緯を詳細にヒアリングしているので、ほとんど事実のままお伝えできます。

本人が特定されない範囲で、少しだけ修正しています。

会社員、年収900万円、大卒、身長165cm。

書き出すとこの通り、いわゆる「ハイスペック」のテンプレートに収まる人です。

都内の分譲マンションで一人暮らし、ローンもきちんと返している。

仕事はもちろん結婚後も続けたい、と最初の面談ではっきり言われました。

ただ、書類で並ぶ数字と、本人と会ったときの印象は、わりとずれます。

吉田さんが初めて会ったYさんは、社交的で、はっきり物を言う人でした。

気取ったところは微塵もなく、こちらが気を遣わないで済む種類の素直さがある。

年収900万、165cmというスペックを聞いて身構えると、すかされる。

それが第一印象だったそうです。

しいて言えば、「整った印象の人」。

それ以上の美化は、本人を知っているとかえって書きにくい。

「絵に描いたような美人」と書いた瞬間に、本人が一番嫌そうな顔をするタイプです。

条件を並べているように見えて、ふとした拍子に、前回の破談で傷ついた部分を、もう一度確認し直しているような表情をのぞかせる人でした。

ところがこの女性、結婚相談所での活動は、これが2回目でした。

一度成婚退会したのに別れた|希望条件の裏にあった「価値観の傷」

Yさんは過去に、別の結婚相談所で成婚退会しています。

つまり一度は、結婚を決めた相手がいた。退会まで進んだ。

それなのに、結婚に至らずに別れた。

一番の原因は「価値観の違い」でした。

──と言葉にすると、世間でよく聞く理由に聞こえます。

でも本人にとっては、退会してからその「違い」が見え始めた、という時系列が大事なところです。

別れの原因は、成婚退会後に発覚した「価値観の違い」だった。

相談所のサポートが切れたあとに、二人で詰めるはずの話が詰まらないまま破談になった、ということです。

この経験が、二度目の活動を始めるYさんの希望条件を作っていました。

年収700万以上を求める理由は、都心居住を維持したいというYさんの生活設計から来ていました。住む場所を変えたくない、いまの生活レベルを保ちたい、その逆算として出てきた数字です。そして「価値観が合う方であること」を譲れない条件に置いたのは、前回の破談経験から強く出てきた思いでした。

年齢は同年代から7歳上まで、年収700万以上、学歴は大卒以上。

数字だけを取り出すと「高望み」に見えますが、Yさんの中ではどれも、生活設計と過去の傷から逆算された条件でした。

年収を求めることが目的ではなく、都心の暮らしを変えたくない。

価値観を求めるのは、一度目で同じ轍を踏んだから。

吉田さんと二人で活動方針を決めるときも、Yさんが自分から二点を出しました。

  • 成婚退会時期は1年以内に区切る。
  • 真剣交際中に結婚観や価値観の擦り合わせをしっかり行うこと。

「もう同じ失敗はできない」というところからの、再スタートです。

ドラマチックに書くつもりはありません。

本人の中ではただ、前回うやむやにしてしまったところを、今度はうやむやにしないで進めたい。

それだけのことだったと思います。

条件は固まった。担当もついた。

プロフィールも整えた。

申し込みも、来た。

それなのに、Yさんは動きませんでした。

申し込みは来ていた|Yさんが「お受けしない」を続けた期間の話

ここが、この記事で一番書きたいところです。

条件をクリアした申し込みが複数来ていたにもかかわらず、Yさんは写真と申込書の段階で「会いたいと思う方がいません…」と、受けない期間が続きました。

スタートダッシュとしては恵まれていたはずの立ち上がりが、お見合いの席まで一歩も進まないまま、一週間、二週間と過ぎていく。

吉田さんが面談で「どうしてお受けにならないんですか?」と尋ねたとき、Yさんはため息混じりに、こう言ったそうです。

プロフィール写真の印象と条件面を見ても、お会いしたいと思う方がいません…

この「…」を、私は消したくありません。

「会いたいと思える人がいない」と言い切ったわけではないんです。

「いません…」と語尾が落ちる。

本人の中でも、その判断が正しいのか、何かが引っかかっているのか、まだ整理がついていない言い方でした。

具体的に何が引っかかっているのか聞いていくと、Yさんの中では、こういう判断軸が動いていました。

  • スタジオ撮影で表情がかたい。笑顔は作っているけれど目が合わない。
  • 服装が自分とは合わない。
  • 年収はクリアしているけれど勤務地が遠い。
  • 年齢は範囲内だけれど離婚歴がある。

一つひとつは「絶対無理」というほどではない。

でも、足し合わせていくと「会いたい」までは届かない。

文字にすると、ごく普通の判断に見えます。

実際、ご本人もそう思って判断していたはずです。

「ちゃんと選んでいるだけ」だと。

ただ、横で見ていた吉田さんは、違う風景を見ていた。

「申し込み殺到」と書くと、世間からは贅沢な悩みに見えます。

でも本人は、選ばれている自覚と、選んでいる重さの両方を抱えて、動けなくなっていたんです。

「Yさんが本当に確かめたいことは、書類のどこにも書いていない」|吉田さんの軌道修正

その面談で、吉田さんがYさんに伝えたのは、こういう言葉でした。

プロフィールだけで判断するのではなく、お会いしてみないとわからない部分がたくさんあります。まずはお会いしてみましょう。

ただ、吉田さんがここで本当に見抜いていたのは、もっと一点に絞った話です。

Yさんが一番確かめたい「価値観のすり合わせができる相手かどうか」は、書類には絶対に書けない情報。

Yさんの場合、書類で切っていたものの中に、本当に確認したかった価値観の部分は一つも載っていなかった。

それなのに、Yさんは書類だけでふるい落としていた。

Yさん自身が立てた目標──真剣交際で価値観のすり合わせをしっかりやる──と、その入口でやっていることが、そもそも矛盾していたんです。

つまり、「条件を下げる」話ではない。「会う前に切らない」話です。

条件は条件として残していい。

ただ、書類の段階で線を引きすぎると、Yさんが本当に確かめたい部分にたどり着く前に、候補がゼロになってしまう。

そのうえで、吉田さんはもう一つ踏み込んで言いました。

お受けされないのであれば、自分からお申し込みを頑張るしかないですね!

この「!」を、私はそのまま残しておきたい。

受け身で待っているだけでは進まない。

受けないなら、自分から動く。

どちらにせよ「会う」が起きないと、Yさんが目指している1年以内の成婚退会には届かない。

当たり前のようでいて、来た申し込みを断り続けている当事者の手元では見えなくなっている事実です。

Yさんは少し黙って、それから「そうですね、お受けしてみます! 申込みの方も頑張ってみます!!」と返したそうです。

お見合いは始まった、でも真剣交際には進まなかった

その後、Yさんはお見合いをするようになりました。

来た申し込みを受けるようにもなり、自分から申し込みを送ることも始めました。

月に何件、というペースでお見合いが組まれていく。

ただ、ここからが本題でした。

その後、Yさんはお見合いをするようになりましたが、真剣交際になることはほとんどありませんでした。

仮交際までは進む。

二回、三回とデートを重ねるところまではいく。

けれど、そこから先に進まない。

Yさん側からお断りすることもあれば、男性側から離れていくこともあった。

理由は毎回少しずつ違うのに、結果はだいたい同じ場所に着地する。

申込書を受けるかどうか、自分から申し込むかどうかは、行動として変えられました。

けれど、相手の前で査定の目を消すこと──これは、まだ別の話だったんです。

書類を受ける、自分から動く。

そこまでは変わった。

でも、お見合いの席で相手を見つめる目の奥は、まだ変わっていなかった。

条件が悪かったのではありません。むしろ、条件は整っていました。けれど、整っている条件ほど、人を見る目を曇らせることがある。その怖さが、Yさんの婚活には出ていました。

では、相手の前で無意識に出てしまう「査定の目」は、どうすれば消えるのか?

Yさんの婚活はここからもう一段、別の局面に入っていきます。

②につづく。

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