恋愛と婚活で使える技術「会話術」

恋愛と婚活で使える技術「会話術」

「面白い話をしなきゃ」と思った瞬間、デートはもう詰んでいる

デート中は頑張って喋ったはずなのに、帰り道に「たぶん失敗した」と分かってしまう夜がある。

駅のホームで一人になった瞬間に「今日、つまらなかったかな…」と反省会が始まる。

電車に揺られながら、相手の表情を一つひとつ思い返して、勝手に減点していく。

あの沈黙、あの相槌、あの愛想笑い。

何か面白い話をしないと。沈黙を作らないように。気の利いた一言を返さないと──。

もしあなたがこの感覚を一度でも味わったことがあるなら、最初に伝えたいことがある。

デートやお見合いで会話が続かない男性のほとんどは、そもそも「会話術」というものを根本から勘違いしている。

でも、それはあなたの能力が低いという話ではない。

真面目に頑張っている人ほど、ここでズレてしまうのだ。

まず、会話で相手を楽しませようと思う人は、面白い話を考えたり、お笑いのテクニックを学んだりしようとする。

全く違う。

これは断言していい。

デートの前夜、スマホで「会話 ネタ 20選」みたいな記事を読み込んで、雑学を3つくらい暗記して当日に臨む。

準備としては悪くない。

悪くないのだけれど、その時点であなたは「自分が話す側に立つ」前提で動いている。

ここがもう、ズレている。

会話って何のためにするのか? デートで、お見合いで、その時間は何のためにあるのか?

答えはシンプルだ。

まずは相手を楽しませることなのです。自分が楽しむことは、その次に自然とついてくる。

楽しそうにしている人と一緒にいると自分も楽しくなる、という要素はある。

だから自分が楽しむことも大事ではある。

でも順番が違う。

**まず一番最初に考えるべきは、会話で、デートで、彼女が楽しむこと。

**

ここを取り違えたまま「面白い話を仕入れに行く」と、デート中ずっと「自分の話のターン」を探している男になる。

相手は察する。

話の合間に、こいつ次に何を言おうか考えているな、とすぐ分かる。

詰んでいる、というのはそういう意味だ。

ただ、ここに気づければ立て直せる。

お笑い芸人のようにすべらない話をしなきゃ、と思った瞬間、もうあなたは女性が一番嫌う「自分の番待ち」の男になっている。

そこから抜け出すだけで、デートの空気はかなり変わる。

恋愛と婚活の会話術で本当に大事なのは「相手に喋ってもらう」こと

私も昔は、面白い話のストックがある男が会話上手だと思っていた。

たぶん多くの男性がそうだと思う。

違うのです。

相手が楽しいのはね… 自分の話をしている時なのです!

悩みも夢も過去も、誰かに真剣に聞いてもらえた夜こそ「いい時間だったな」と感じる。

それは女性も同じだ。

同じというより、同じ生き物なのだから当たり前なのです。

つまりモテ会話でもっとも大切なことは、相手に喜んでもらうことで、相手に喋ってもらうこと

もっと正確に言えば、相手が安心して話せる状態を作ること。

これに尽きる。

このポイントは、婚活の会話で何度でも戻ってきてほしい。

ここを忘れると、どれだけテクニックを覚えても空回りする。

ここが分かれば、あなたは会話が楽になる。

「次に何を話そう」ではなく、「どうやったらこの人に喋ってもらえるか」に意識が変わる。

これは劇的な変化だ。

仕入れるネタではなく、相手に向ける興味の角度が大事になってくる。

ただし、ここで多くの男性が一つ大きな勘違いをする。

質問すればいいと思ってしまうのです。

婚活で嫌われる聞き方|質問と尋問は別物だ

質問の量は、確かに多めの方がいい。

日常会話より少し多い意識でちょうどいいくらいだ。

質問されることで相手は自分の話ができる。話したい人にバトンを渡す行為が、質問だ。

ここまでは、いい。

問題はその先で起きる。

やる気のある真面目な男性ほど、ここで盛大に転ぶ。

お見合いの15分、向かい合って座って、お互いに緊張している。

沈黙が怖いから、頭の中の質問リストを順番に出していく──。

住んでるとこ? 仕事は? 収入は? 趣味は?

これを順番に聞いているだけでは、会話ではなく履歴書の読み上げなのです。

たとえ丁寧な口調で聞いていたとしても、質問の中身が確認作業だけなら、相手に届く印象はあまり変わらない。

質問回数の目安を気にする人もいるけれど、そんな数字を丸暗記しなくていい。

大事なのは、相手が「私の話をちゃんと聞いてくれている」と感じるかどうかなのです。

もちろん全員がそうとは言わない。

でも、婚活の現場を見ていると、会話が続かない人ほど「質問しているつもり」で、実は相手を追い詰めていることが多い。

スペックの確認作業になっている。

あなたは一生懸命「会話を続ける努力」をしているつもりなのに、向こうは「品定めされている」と感じている。

尋問と恋愛の質問は別だから、ここを勘違いしてはいけない。

じゃあ、何を聞けばいいのか

最初に聞く質問としては、学校や住んでいる場所などもありだ。

ただ、もっと重要なのは相手のパーソナルな部分を聞くこと。

それ以上に大事なのは、相手が感じたことや経験したこと、そして現在抱えている問題や悩みについて聞くことだ。

事実を聞くな、とは言わない。

でも事実だけ聞いていたら、履歴書の朗読会になる。

聞くべきは、その事実の裏にある感情と経験のほうだ。

例えば、相手がヨガをやっていると分かった時。

「いつから始めたんですか?」「週何回ですか?」──これは事実。

悪くないけれど、ここで止まると尋問の入り口になる。

そこから一段深く踏み込む。

  • 「ヨガを始めてから、何か変わりました?」
  • 「続けていて一番気持ちいい瞬間ってあります?」
  • 「今、ヨガについて何か悩みがある?」
  • 「どこまで続けたいの?」「何を目指しているの?」

相手にしかない部分について聞いてほしい。

「始めてから何か変わりました?」と聞かれたら、相手は自分の変化を思い返す。

「何を目指しているの?」と聞かれたら、自分の人生観に少し触れる必要が出てくる。

そうやって相手が自分の内側を覗き込んで、それを言葉にして、それをあなたが聞いてくれる。

この時、相手は自分自身について話すことで、自分を理解してもらえるという嬉しさを感じる。

これが「楽しい会話」の正体だ。

スペックを確認する会話と、ここの差は天と地ほどある。

ただし、いい質問をしても、聞き方が雑だと全部台無しになる。

お見合いで相手がまた会いたくなる聞き方は「毛穴で聴く」こと

ここからが、たぶん今日いちばん大事な話。

「毛穴で聴く」と聞くと、最初は少し変な言葉に思うかもしれない。

要するに、耳だけではなく、表情、目線、体の向きまで使って聴くということだ。

人は、あまり人の話を聞かないものだ。大体は心から聞いていないことが多い。

ほとんどの場合、聞いているふりをしているだけ。

会社の会議で、上司の話を聞きながら今日の昼飯のことを考えていないか?

女性の話を聞きながらスマホをチラ見していないか?

誰でもやる。

もちろん、悪気がなくてもそうなる。緊張していれば余計にそうなる。

聞いているふりは必ず伝わる。

あなたが「ちゃんと聞いてるアピール」をしているつもりでも、相手の脳には「この人、上の空だな」という信号が届いている。

表情、目線、相槌の半拍のズレ。

全部から漏れる。

じゃあどうするか?

そうではなく、心の底からカラダ全体で、毛穴で聴くような感じで。

耳だけで聞いている聞き方は、相手にバレる。

全身で聞きにいく構えを作って、初めて「聞いてくれている」が伝わる。

具体的には、相手の目をしっかり見て、表情も豊かに、話の内容によって表情を変えることだ。

良いことだったら喜んで、悪いことだったら悲しむ。

別段、難しいことではない。

相手が嬉しい話をしているのに、こちらが能面みたいな顔をしていたら、相手は二度とその話をあなたにしない。

逆に相手が悔しかった経験を話しているのに、ヘラヘラ笑っていたら最悪だ。

つまり、相手が今まで経験したことに対して、あなたが感じたことをそのままリアクションすることが大事なのだ

共感しなきゃ、と頭で考えるのではない。

話を聞いて湧いてきた感情を、そのまま顔と声に出す。

それだけ。

毛穴で聴いている男の前では、相手はもっと話したくなる。

話せば話すほど、自分のことを分かってもらえている感覚が積もっていく。

お見合いの帰り道に「あの人、また会ってみたいな」と思わせるのは、面白い話をした男ではない。

毛穴で聴いてくれた男だ。

オウム返しだけでは弱い|「一発感情」を乗せる

聞き方のテクニックで一番有名なのが「オウム返し」だ。

例えば、私が「お酒が好きなんですよ」と言った時に、「ああ、お酒が好きなんですね」と返すのがオウム返し。

便利なのです、これ。

何も思いつかなくても相槌になる。

でも、オウム返しはやりすぎるとバレてしまうことも多い。

3回連続で繰り返してみてほしい。

「お酒が好きなんですね」「ワインが好きなんですね」「赤ワインが好きなんですね」──完全にロボットだ。

聞いていないのだな、と確信されて終わる。

ただのオウム返しでは弱い。そこに「一発感情」を乗せるのだ。

例えば、相手が「お酒が好きなんです」と言ったら、

「お酒、いいですね。私は強くないんですけど、雰囲気のいいお店は好きです」と一発入れると、少し違うアプローチになるでしょう?

この「一発入れる」が、効くのです。

オウム返しをする場合は、その言葉をそのまま返さず、自分の感情も入れるのが大事ということ。

「私もすごく好きです」と返してもいいし、「私はそんなに飲めないんだけど、人と飲みに行ったら付き合いますね」と自分の温度感を一行だけ入れてもいい。

そうすると相手も「この人はこういうタイプか」と分かる。

お互いの輪郭が見えてくる。

一方通行の質問攻めではなくなって、初めて会話になる。

ただし、自分ばかり喋るのは良くないぞ

ここの線引きが難しいから、多くの男性が両極端になる。

聞き役に徹しすぎて無味無臭の男になるか、自分を入れた瞬間に止まらなくなって自分語りになるか。

気をつけたいのは、悪気なく会話泥棒になってしまうことだ。

相手が話し始めた瞬間に、自分の似た話をかぶせる。

「お酒好きなんです」に対して「俺さあ、この前すごい店見つけてさ──」と乗っ取る人。

これ、本人は盛り上げているつもりでも、相手からしたら話を奪われているのです。

目安は7:3で、7を相手に喋らせる。ただし、数字を数える必要はない。

相手が気持ちよく話せているかを見る方が大事だ。

途中で「あ、しゃべり続けてしまったけど大丈夫?」と一回確認するくらいでちょうどいい。

7:3が基本と言われているけれども、別に10喋らせても問題はない。相手が楽しければ、それが一番なのです。

会話に困ったら使える「もしもし戦法」と「十字戦法」

聞き方が分かっても、それでも詰まる瞬間は来る。

話題そのものが尽きる時がある。

そのために、二つだけ覚えておいてほしい。

もしもし戦法

名前は軽いが、要するに仮定の話をするテクニックだ。

「もしも〇〇だったら?」を使って、相手の想像を引き出す。

例えば、映画を見た後に「もしもあの主人公だったら、あの時どうしてる?」とか、「過去に戻れるなら、もう一度行きたい時期ってあります?」など、仮定の質問を投げる。

何がいいかというと、無限にパターンが作れることと、相手が「正解を答えなきゃ」というプレッシャーから解放されることだ。

事実の質問は、答えに正解/不正解の感覚が出る。

仮定の質問は、相手の頭の中の妄想を引き出すから、答えがそのまま個性になる。

相手が返答に困るようだったら、「メチャクチャお金と時間があるとしたら、あなたは旅行どこに行く?」「もしどんな能力でも持てるとしたら、どんな仕事をする?」みたいに、制限を全部取っ払ってあげる。

これで答えやすくなる。

十字戦法

十字戦法は本当に使える。

話題が出たら、頭の中で十字を切るだけ。

  • 上=「なぜやってる?」(意義・目的に広げる)
  • 下=「どんな曲?」(具体に降りる)
  • 左右=「他にも趣味ある?」(隣の話題に飛ぶ)

これだけで、次の一手が出る。

下は、言い換えれば「具体的には?」と掘る方向だ。

上は意味や目的へ広げる方向。左右は近い話題へずらす方向。

こう考えると、趣味でも仕事でも休日の話でも使える。

相手がピアノを趣味にしている、と分かったとする。

上に広げるなら「なぜピアノをやってるのか」「何が楽しいのか」。

下に広げるなら「どんな曲を弾いてるのか」「どんなピアノを使ってるのか」。

左右に広げるなら「他にどんな趣味があるか」「好きな音楽は何か」。

頭の中に十字のイメージがあると、会話が止まりかけても「次は下に降りるか」「上に広げるか」と方向が決められる。

手ぶらで沈黙に立ち向かわなくて済む。

デート中の沈黙は怖がらなくていい|間を味方にする

戦法を覚えても、会話は止まる。

これは前提だと思ってほしい。

問題は、止まった瞬間にあなたがどういう顔をしているかだ。

間が出来ることは相手も怖いものだ。

向こうも焦っている。

「私のせいで会話が止まったかも」と思っている。

だからこちらまで焦って次の話題を絞り出そうとすると、二人で水面下でバタバタしながら微笑み合う、というしんどい時間が始まる。

そんな時はこちらから勇気を持って、間を取っていいのだと、自分から間を取るような余裕と雰囲気を見せてあげよう。

水を一口飲む。窓の外を見る。

「コーヒーおいしいですね」と話題に関係ない一言を落とす。

少し間が空いたら、「今の話、いいですね」「少し考えてました」「こういう静かな時間も落ち着きますね」と言ってもいい。

焦っていない人がそこに一人いるだけで、場の緊張がほどける。

そうすることで、「話が続かなくてもいいんだな」と相手もリラックスして会話ができる。

沈黙をなくす技術より、沈黙を怖がらない空気を作る技術のほうが、たぶん何倍も効く。

会話上手とは、相手に合わせて話せる人のこと

ここまで読んでくれたあなたに、最後に一番大事なことを伝える。

質問の質も、毛穴で聴くことも、一発感情を乗せることも、もしもし戦法も、十字戦法も、間の取り方も──全部、目の前の相手を気持ちよく喋らせるための道具でしかない。

道具を順番に使う人が会話上手なのではない。

相手の表情を見て、今この人は何を話したそうにしているかな、と合わせ続けられる人が会話上手だ。

世間でよく言う名言プロポーズで「僕が幸せになりたいから結婚してください!」というものがあるけれど、そういうことではない。

会話もプロポーズも、結局は自分を見せつける場ではなく、相手の心を大事に扱う場だ。

この人と話していると、自分の人生まで大事に思えてくる

本当に相手の心を動かす会話というのは、そう感じさせる会話なのです。

テクニックの先にあるのは、結局そこだ。

だから次のデートで意識すべきは、「うまく話す」ことではない。

気持ちよく話してもらうことだ。

次のデートでは、面白い話を3つ用意するより、相手の話を一つ深く聞くことを意識してほしい。

全部を完璧にやろうとしなくていい。

まずは一つでいいのだ。

会話上手の秘訣は、うまく喋ることではなく、相手が安心して話せるように合わせ続けることなのだから。

これさえ守れば、テクニックなんか後からついてくる。

帰り道、一人で反省会をする夜は、もう少し減るはずだ。

次のデートでは、話す準備より、聴く準備をして行けばいい。

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