お見合い結婚した夫婦の離婚率は10%!長続きする理由を考えてみた。

お見合い結婚した夫婦の離婚率は10%!長続きする理由を考えてみた。
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お見合い結婚の離婚率10%は本当か|業界で言われる目安と、現場の実感

お見合い結婚の離婚率は10%。

恋愛結婚は30%。

この数字、信じていいのか気になりますよね。

婚活業界では、よくこの数字が引き合いに出されます。

私自身、結婚相談所のスタッフをしていた頃、入会希望の方から何度も聞かれてきました。

お見合い結婚なら離婚しないって本当ですか?

業界でよく言われる10%という数字は、正確な統計として断言できるものではありません。

厚労省の人口動態統計を見ても、「お見合い結婚」と「恋愛結婚」を分けた離婚率は出てきません。

出会いのきっかけまで行政が追跡しているわけではないからです。

では、この数字はどこから来たのか?

業界内のアンケートや、結婚相談所が独自に取った数字が、ひとり歩きしているだけ。

私は現場でそう理解していました。

ただ、数字としては怪しくても、肌で感じてきた感覚は嘘ではありません。

私が在籍していた相談所で、成婚退会されたご夫婦から「別れました」という連絡が入ることは、数年に一度あるかないか。

成婚退会後の婚約破棄や離婚は、極めて珍しいのです。

それでも、その「数年に一度」のご夫婦は、私の記憶に妙に残っています。

何が普通のご夫婦と違ったのか?

出会い方ではありませんでした。

その答えは、この記事の最後に書きます。

先に、なぜ多くの夫婦は別れずにいられるのかを整理させてください。

お見合い結婚が壊れにくい3つの理由|恋愛結婚との違い

ここでは、お見合い結婚が壊れにくいとされる理由を3つに絞ります。

教科書的な3つではなく、相談所の現場で何度も感じたこととして書きます。

①入口の時点で「結婚したい人」しかいない

ひとつ目。

出会ったときから「結婚を前提」としていること。

ちなみに、私自身は恋愛結婚です。

だから、お見合い結婚だけが正解だと言いたいわけではありません。

ただ、私の恋愛結婚は、お互いが結婚したいと思って付き合っていたわけではありませんでした。

最初は「なんとなく気が合う人」で、付き合って数年経ってから、ようやく結婚の話を切り出した。

切り出したのは私の方で、相手が結婚をどう考えているのか、そのときまで本当はわからなかったのです。

街コンや合コンでも出会いはありますが、そういった場にいるすべての人に結婚願望があるわけではないですよね……。

私の周りにも「長年付き合っている彼氏と結婚したいけれど、なかなか結婚の話ができない」と悩む友達がいます。

普通の恋愛は、相手に結婚願望があるかどうかもわからなかったり、結婚の話をしにくかったりするのが現状なのです。

お見合い結婚は、入口の時点で「結婚したい人同士」しかいません。

お見合いという入口を通った人たちは、その悩みを最初から飛び越えています。

これは想像以上に大きい差です。

②条件と親族関係を、出会う前に知っている

ふたつ目。

年収・職業・家庭環境を、出会う前に知っていること。

「条件で選ぶなんて冷たい」と批判されがちですが、相談所で見ていると、むしろ逆です。

事前に知っているからこそ、相手の人柄に集中できる。

年収を後から知ってショックを受ける、ということが起こりません。

そしてもうひとつ、見落とされがちなのが親族関係です。

恋愛結婚で離婚に至る夫婦の中には、嫁姑問題や義実家との関係性が引き金になるケースもあります。

お見合いの場合は、親が相手を知っている、親が紹介に関わっている、というケースが多く、義実家との関係性が最初から「相手の家族」として組み込まれている。

お見合い結婚が恋愛結婚よりご両親・親族の理解を得られやすいことも、『離婚率が低い』要因のひとつです。

③交際中に「重い話」をすることが自然

みっつ目。

交際期間中に、結婚の話をするのが自然なこと。

恋愛結婚だと、結婚の話を切り出すこと自体が一種の事件です。

タイミング、雰囲気、相手の反応、全部気にする。

お見合いは違います。

最初から結婚の話をするための交際なので、子どもをどうするか、住む場所はどこか、お金の管理は誰がやるか、こういう話を交際3ヶ月で詰めても、誰も不自然に思わない。

交際期間中に結婚の価値観を共有しやすいのは、やっぱりお見合い結婚です。

ここまで書くと、お見合い結婚って完璧じゃないか、と思えてきます。

でも、これだけ揃っていても10%は離婚している。

次は、その理由を正直に書きます。

それでも10%は離婚する|お見合い結婚の見えにくい弱点

ここからは、それでも見落とすと危険な3つの弱点について書きます。

そうなんです。

お見合い結婚には、相手のことをよく知る前に結婚してしまうという弱点があるのです。

短期決戦であることは、メリットでありデメリットでもある。

3ヶ月から半年で結婚を決める速さは、合わない部分を見つける時間も奪います。

「静かな拒絶」が積み重なったご夫婦の話

具体的な話をします。

成婚後に連絡をいただいた中で、印象に残っているご夫婦がいます。

成婚退会して3ヶ月後、女性側から相談所に電話がかかってきました。

声を聞いた瞬間、何かおかしいとすぐにわかりました。

詳細はぼかしますが、結婚してから相手の感情の起伏が想像と違っていた、という話でした。

交際中はいつも笑顔で、相手に合わせるのが上手な男性だった。

怒鳴るわけでもない。

暴力があるわけでもない。

ところが一緒に暮らし始めると、些細なことで突然黙り込み、数日口を利かない時間が増えていった。

話しかけても返事が返ってこない。

彼女が泣いても、表情を変えずに別室へ行く。

そういう”静かな拒絶”が、毎日少しずつ積み重なっていったのです。

相談所のお見合いも、月に数回のデートも、彼は「整えた自分」を出していた。

それが普段の自分とどれくらい違うかは、生活してみないとわからなかった。

短時間のデートで見える人柄と、家の中で疲れているときの人柄は、別物だったのです。

これは特殊な事例ではありません。

お見合い結婚は恋愛期間が短くなりがちなので、モラハラや暴力に気づけない可能性が高くなります。

怒り方、追い詰められたときの言葉の選び方、機嫌が悪いときの態度。

デート中の数時間では、人はほぼ確実に「いいほうの自分」を出しています。

弱点は3つに整理できる

  1. 日常の相性が見えない(生活リズム、家事のやり方、お金の使い方は短時間のデートでは絶対に見えません)
  2. 人格面のリスクが見えない(怒り方、嘘の量、追い詰められたときの行動)
  3. 自分のことを伝えきれていない(相手をジャッジすることに必死になって、自分の素を出していない)

そうなんですよ。

相手のことを知ることに集中するあまり、自分のことを知ってもらえていないことが多々あります。

結婚してから「こんな人だと思わなかった」と思われる側になる、というのも十分ありえる話です。

私が一番怖いと思うのは、10%に入る夫婦は「相手が悪かった」だけではない、ということ。

自分が見抜けなかった、自分を見せていなかった、その両方が起きている。

偉そうに書いていますが、私自身も人のことは言えません。

そして、これは「自分は大丈夫」と思っている人ほど起きやすいのです。

お見合い結婚で後悔しないために、交際中に確認したいこと

ここからは、弱点を防ぐための具体的な行動を書きます。

「期限を決めた同棲」が効く

私は、だらだら続く同棲をおすすめしているわけではありません。

婚活で同棲するなら、

「半年後に結婚するか判断する」くらい期限を決めた方がいい

です。

「期限を決めて」というのが大事です。

ずるずると同棲だけ続けて結婚しないパターンは、お見合い結婚だと別の問題を生むからです。

3ヶ月でも、半年でも、明確に区切る。

その期間で結婚するかしないかを判断する、と決めて住み始める。

同棲が現実的でない方も多いと思います。実家暮らし、職場の都合、相手の事情。

その場合の代替案も書いておきます。

  • 朝から夜まで丸一日のデートを意識的に作る(途中で疲れたとき、お腹が空いたとき、予定が崩れたときに、相手がどう振る舞うか)
  • 1泊か2泊の旅行に行く(寝起きの態度、荷物の片付け方、トラブル時の対応)
  • 家事や生活費の話を具体的に詰める(「家事は分担しよう」で終わらせず、ゴミ出しは誰、料理は誰、休日の掃除はどうする、までやる)

「将来は協力しよう」は、何も決めていないのと同じです。

確認したい項目と、現場で見た小さなズレ

確認しておきたい項目を、相談所で聞いてきた小さな失敗談と一緒に並べます。

  • 生活リズム:朝型と夜型の違いを軽く見て、結婚後に「寝る時間が合わないだけで、こんなに寂しいと思わなかった」と話してくれた女性がいました。
  • お金の感覚:貯金額よりも、お金を使うときの優先順位が合わずに苦しむケースがあります。安心を優先するか、楽しさを優先するか。
  • 家事の許容ライン:「できる方がやればいい」で始めたものの、結局いつも同じ人が我慢する形になっていたご夫婦もいました。
  • 怒り方:黙る人か、ぶつける人か、引きずる人か。これはケンカしてみないと、本当にわかりません。
  • 沈黙の扱い方:話さない時間が苦痛か、心地よいか。これがズレると毎日が消耗します。
  • 親との距離感:実家にどれくらい帰るか、介護の話をどう考えているか。お見合いの強みが、結婚後の弱みに反転することもあります。

このリストを見て「重い」と感じた方、その感覚は正しいです。

重い話を交際中にできる相手かどうか、それ自体が一番の確認項目です。

離婚理由として「価値観の違い」はよく挙げられます。

ただ、何組も見てきて感じるのは、問題は「価値観が違うこと」そのものではなく、その違いを話したときに相手がどう反応するかだということです。

「お見合いだから割り切る」が、結婚生活を脆くする

そして、感情面でひとつだけ。

お見合い結婚は、恋愛結婚と比べて運命的じゃない……。なんて、誰が決めたのでしょうか?

「恋愛結婚じゃないから」と割り切りすぎる人がいます。

条件で選んだんだから、と感情を切り離して結婚生活を始める。

これが意外と効いてきて、ちょっとしたすれ違いのときに「もともと条件で選んだ相手だし」と心が冷えていく。

割り切りは、結婚生活を守ってくれません。むしろ脆くします。

お見合い結婚は、ドラマのような運命感は薄いかもしれません。

でも、結婚生活に必要なのは、出会いの派手さではなく、毎日の生活を一緒に続けられることです。

お見合いで出会ったとしても、目の前の人を好きでいる努力は、恋愛結婚と同じだけ必要です。

マッチングアプリの離婚率は本当に低いのか|お見合い結婚との違い

少し寄り道になりますが、マッチングアプリの話もしておきます。

相談所に来られる方から、ときどきこんなことを聞かれることがあります。

マッチングアプリの方が自然に出会えるし、離婚率も低いんじゃないですか?

マッチングアプリはさらに離婚率が低い、という噂もチラホラ耳にします。

ただ、これも数字としては怪しいと私は思っています。

ここ2、3年で急激に需要が増えてきただけなので、そもそもまだ離婚していないだけ!?

という噂もあります。

離婚は結婚から数年〜十数年かけて起きるものなので、急成長した市場の離婚率は、構造的に低く出るのです。

それから、私が現場で感じているのはこちらです。

サクラは一昔前より減ってきていますが、そもそも婚活を真剣にしていない人もいますし、真剣にしているがゆえに、じっくり派・慎重派の人が多いのも事実。

多くの人が、まずは1回会うというハードルからはじまります。

そして、2度目のデートにいたらないという人がかなりいます。

なので、どの婚活市場にも言えますが、離婚率が低いというよりは、まずは『結婚までのハードルが高い』ゆえに、『結婚した後は離婚しない』というイメージが正しいですね。

勢いだけでは結婚までいかないのが、マッチングアプリなのかもしれません。

良いことでもあり、悪いことでもあるかもしれませんね。

それにマッチングアプリも、ある意味ではお見合い結婚ですから、お見合い結婚はやっぱり離婚率が低いということなのかもしれません。

お見合いという仕組みは、相談所だけのものではなく、アプリも含めた「結婚を意識した出会い全般」に広がっている、という見方もできます。

お見合い結婚が長続きする夫婦に共通している、たったひとつの態度

冒頭で書いた「記憶に残ったご夫婦」の話に戻ります。

「10%に入らなかった」ご夫婦に、私が見てきた共通点はひとつです。

価値観が完全に一致していたわけではありません。

むしろ、生活してみたら違いだらけだった、と笑いながら話すご夫婦が多かった。

違っていたのは、違いが出てきたときの態度でした。

「これはどう思う?」と聞ける。「私はこう感じた」と言える。

違いを「不一致」ではなく「これから話し合う材料」として扱える。

友人から結婚後の悩みを聞くときも、よく出てくるのは「大事件」ではありません。

洗濯物の置き方、休日の過ごし方、疲れているときの態度。

ひとつひとつは小さい。

でも、それが毎日続くと、好きだけでは飲み込めなくなるのです。

そのときに、お互いが「言える関係」「聞ける関係」でいられるかどうか。

結婚相談所のスタッフを経験して、つくづく痛感しているのですが、結婚生活は長い人生の中で続いていきます。

どんなに事前にすり合わせても、5年後、10年後、子どもができたとき、親の介護が始まったとき、必ず新しい違いが出てきます。

そのときに話せる関係を、結婚前から育てているか。

結局は出会い方よりも、夫婦仲が大切なのです。

これを「精神論」と感じる方もいるかもしれません。

でも、何組も見てきて感じるのは、これ以外の共通点はなかった、ということです。

あなたは、違いが出てきたときに「話せる相手」を選べているでしょうか?

まとめ|離婚率の数字より、結婚後の生活を見られる人になる

半世紀前は、お見合い結婚が当たり前だった日本。

そこから時代が進み、恋愛結婚が主流となりました。

今はその恋愛結婚が壁にぶつかって、お見合い結婚やマッチングアプリへの注目が戻ってきています。

恋愛結婚に憧れる気持ちも理解できますが、結婚において大切なのは、出会い方より結婚後の生活です。

お見合い結婚の離婚率10%という数字は、正確ではありません。

けれど、相談所で何度も感じてきたのは、「結婚を真剣に考えた人同士が、生活について話せる関係を築いた結果」が、その数字に近いところに現れている、ということでした。

お見合い結婚は、運命的ではないかもしれません。

でも、最初から生活を見据えているからこそ、壊れにくい。

私はそう思っています。

難しく考える必要はありません。

まずは次に会うとき、これまで避けてきた「重い話」を、ひとつだけ切り出してみてください。

それだけで、相手との関係は確実に一歩前に進みます。

他人同士が結ばれ、家族を作る『結婚』は、どんな形であれ奇跡のようなものです。

お見合いをして、運命の人と巡り会えた。

それだけで立派な奇跡ですから。

その奇跡を、毎日少しずつ育てていくのが、私たち夫婦の仕事なのです。