シングルファザーが抱える4つの心配事と解決への糸口とは

世の中で語られる”ひとり親家庭”の話題はどうしてもシングルマザーに中心になることが多く、シングルファザーが主役になることはあまりありませんよね。

その理由として、ひとり親家庭のうち母子家庭の割合が8割を超える点や、女性の雇用・賃金の格差の問題がひとり親家庭を取り巻く話題と密接に関連していることが挙げられます。

※ 平成30年時点、母子家庭は123.2万世帯(全体の87%)、父子家庭は18.7万世帯(全体の13%)。ここ数年は母子家庭がやや増加傾向

でも、シングルファザーもシングルマザー同様に、多くの心配や問題を抱えていることは事実ですし、「誰かに相談したい」と頭を抱えている人も多いはず。

今回は、そうした心配事をいくつか取り上げながら、それぞれ解決策をご紹介していきます。

シンパパさんが抱える4つの心配事と解決のための具体的なヒント

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シングルファザーが抱える悩みの中には、シングルマザーとは違う”男性ならでは”の悩みも多く含まれています。

似たような状況に置かれている人が周りにおらず、困っているシンパパさんも多いのではないでしょうか。

解決のためのヒントもご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

心配事その1.手提げバッグはどう作る? 学校の持ち物の準備ができない

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幼稚園~小学校くらいの年齢の子どもたちは、ひとりひとり「手提げバッグ(レッスンバッグ)」(動物や車、飛行機などの絵のワッペンがついた布製のバッグや、キャラものの絵柄の布製のバッグ)を持っていますね。

手作りされるご家庭も多いものですが、シンパパさんの場合「縫い物ができない」「裁縫はほとんどやったことがない」という人も多いのではないでしょうか。

必要とはいえ、作ったことのないものに挑戦するのはなかなか骨が折れてしまいますよね。

ただ、現在の子どもたちが使っている手提げバッグは、私たちが子どもの頃とは違って、必ずしも全員が手作りとは限らないようです。

その理由は「昔に比べると安くて質の良い市販のバッグが増えたから」。

好きなキャラクターの絵柄の市販のバッグを選ぶお子さんも多く、また、最近では共働き世帯も増えているため、「自作の通園バッグ」を指定する学校は減ってきています。

とはいえ、ごく稀に、学校から手作りバッグを用意するよう指示されることも。

解決のヒント)フリマアプリを活用

筆者も、子どもが通う学校から手作り通園バッグを指定されたため、フリマアプリを利用し、手作りのレッスンバッグを購入しました。

また、手芸店などでは簡単にバッグを作ることが可能になる便利グッズも販売されています。

男女関係なくお裁縫が苦手な人はたくさんいますから、便利グッズを使ったり、手作り品をフリマアプリを利用して購入したりして、皆さん工夫されているようです。

「手作りバッグ」を指定されたときは、そういった方法をぜひ検討してみてくださいね。

心配事その2.授業参観・運動会などの学校行事に参加できない

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「仕事の都合がつかず、授業参観・運動会などの学校行事に参加できない」問題は、非常に大きな事柄ですよね。

親として我が子の成長を目にする機会を失うだけでなく、お子さんからの信頼を失うことにも繋がる恐れも。

そういった事態を避けるためにも、「子どものためを思えばこその忙しさ」であることはお子さんも理解しているかもしれません。

ただし、毎回は無理でも、せめて運動会などの大きな行事には参加できるよう最大限工夫することが大切です。

解決のヒント)参加できるイベントを探す

平日昼間に行われる通常の授業参観がどうしても難しい場合、日曜参観や親子レクリエーションなどに参加するようにしてみてください。

学校行事の日程は学期始めに必ず配布されますから、絶対に目を通しておきましょう!

職場にも前もって予定を伝えておき、仕事の調整をしておく必要もあります。

職場からシングルファザーである自分への”理解”を得られるよう、ぜひ話し合ってみてくださいね。

心配事その3.子どもとのコミュニケーションが上手くとれない

シングルファザーが抱える4つの心配事と解決への糸口とは
シングルであるなしに関わらず、子どもとのコミュニケーションに自信がないお父さんは大勢います。

お説教をする時に必要以上に強く怒ってしまったり、お子さんの成長や悩みにどう寄り添うべきかわからなかったりしたことはありませんか?

こうした時一緒に子育てをするお母さん(妻)がいれば、怒りすぎてしまった時にこっそりフォローを入れてくれたり、一緒に悩んでくれたりするものですが、シングルファザーではこれができません。

解決のヒント)同じ境遇の人に相談

ぜひ周りの人を頼ってください。

いろいろな人があなたを助けてくれます。

・自分と同じように子育てをしているご友人
・自分の両親
・各自治体に設置されている「子育て相談窓口」
・SNSのシングルファザー友達

特におすすめなのがSNS。

SNS上では多くのシングルファザーさんが子育てについて発信していますし、相談窓口では相談できない悩みも、SNSだからこそ気軽に聞けるというケースもありますから、ぜひ一度覗いてみてください。

ひとりで抱え込まないでくださいね。

心配事その4.女の子の思春期にどう対応するべきかわからない

シングルファザーが抱える4つの心配事と解決への糸口とは
思春期の女の子(娘)の下着のことや生理のことは、シングルファザーにとって頭を抱えてしまう問題のひとつですよね。

自分自身が使ったことのないもの、経験したことのない身体の変化に対して、不安に思ったり知らないことがあったりすることは仕方がないことですが、勉強することはできますから、ぜひインターネットで色々な情報を集めてみてください。

女の子が成長していくにしたがってどういった配慮が必要なのか、何を用意してあげるべきなのかなど、リストアップして用意しておくと安心です。

その際、誤った情報を鵜呑みにしないように注意することが大切です。

信用できる専門家や医師(名前や経歴を明らかにしている人たち)の意見を参考にするようにしましょう。

最近では、「はじめて生理セット」をオンライン上で購入できるメーカーも登場しています。

これがあれば急に生理がきたとしても対応可能ですから、「そろそろかな……」という年齢に差し掛かったときに用意しておくと安心です。

ただ、勉強した情報をそのままお父さんが活用すべきかどうかとなると、話が少し違ってきます。

想像してみてください。

年頃の女の子が自分の下着や体のことについて、お父さんから話をされたとしたら……?

気分が良いものではないと思うのです。

解決のヒント)まずは親しい女性を探す

保健室の先生や、娘さんが幼い頃から仲良くしている大人の女性がいればその女性から、「大人に向けた準備が必要であること」を伝えてもらうという方法がオススメです。

娘さんとの関係性を踏まえながら、ある程度の距離感を保ってサポートするようにしましょう。

下着にしても生理用品にしてもお金は絶対にかかりますから、娘さんが自分で用意をしたがる場合は特に、「下着や生理用品に使いなさい」とは言わず、日頃のお小遣いに上乗せする形で、黙ってお金を用意してあげることがポイント。

もしくは、娘さんの了解のもと、インターネット通販を上手に活用し、「定期購入」を選んで毎月自宅に届くよう設定しておくことも良いですよ。

解決の糸口まとめ

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今は、インターネットを介して他のシングルファザーやシングルマザーの人達と気持ちや情報を共有したり、解決のためのヒントをもらったりすることが可能です。

加えて学校や自治体もできる限りのサポートをしてくれるので、前もって不安なこと・協力してほしいことを相談しておきましょう。

子育てはひとりでするものではありません。

必ずヒントがありますし、味方がいます。

子育ては親だけでなく、地域との繋がりで成り立つものです。

困ったことがあれば

調べる・相談する・助けてもらうことを忘れない!

色々な機関やサービスをうまく活用することで、あなたのプレッシャーが少しでも軽減されれば幸いです。

シングルファミリー独立支援団体を頼る!

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現在日本には、多くのシングルファザーを支援してくれる団体があります。

少しインターネットなどで調べればいくつも出てきます。

ここではいくつかおすすめの団体をご紹介しておきます。

どの団体が正解ということはないので自分のおかれてる境遇や、自分や子供に合っているなと思う団体の支援を受けましょう。

一般社団法人ハートフルファミリー:総合応援団体

ハートフル
ハートフルファミリーはシングルファザーにかぎらず、すべてのひとり親向けの総合応援団体です。
以下のような数々の支援を行っているので気になる方はチェックしてみてください。

・ひとり親向け情報サイトハートフルバンクの運営(http://hartfullbank.com)
・地域社会によるひとり親家庭応援の体制作りへの取り組み
・個別相談窓口の運営
・ひとり親家庭の就業への理解と体制づくりへの取り組み
・ひとり親の就業するための教育や育成

エスクル:ひとり親が気軽に交流できる場所

エスクル
エスクルは、シングルママ・シングルパパが集まり、不安や悩みを共有し「ひとりじゃない」と思える場所です。

以下のようなことに力を入れています。

①ひとり親・子どもたちのコミュニティ作り
②行政・専門家連携などお役立ち情報の提供
③誕生日お祝い“Happy Birthdays プロジェクト”
④国・自治体へひとり親の生活向上の働きかけ
⑤子供服・おもちゃなど物品の譲り合い
⑥理解ある婚活(出会い・恋愛・再婚・ステップファミリー)・パートナーづくり

認定NPO法人フローレンス:社会問題解決集団

フローレンス
フローレンスは、「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」の実現を目指す、社会問題解決集団です。

「訪問型病児保育」
「障害児保育」
「小規模保育」など、

常識や固定概念にとらわれない新たな価値を創造するイノベーター集団です。

以下のような問題に取り組んでいます。

①病児保育問題
②待機児童問題
③障害児保育・支援問題
④狐育て問題
⑤赤ちゃん虐待死問題
⑥ひとり親家庭の貧困問題

その他:シングルママ・シングルパパくらし応援ナビを活用

シングルママ・シングルパパくらし応援ナビは、シングルファザー・シングルマザーなどのひとり親に向けた情報サイトです。

お金、住まい、仕事など多くの支援を行っています。

さらに、社団法人、NPO法人などの情報もとりまとめているので一度はチェックしてみてください。

<主な民間団体>

・一般財団法人東京都ひとり親家庭福祉協議会
・一般社団法人ひとり親支援協会
・NPO法人子育てネットワーク・ピッコロ
・認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ
・NPO法人リトルワンズ

最大の解決策はやっぱり再婚!?

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もうお分かりだと思いますが、再婚すればここで挙げたような問題は一気にクリアされます。

手提げバッグは女性なら作れる可能性は高いでしょうし、フリマで購入することなんかもママ友さんとの話ですぐにアイデアがでるはずです。

学校行事にしても、家庭に入っていれば問題ありませんし、共働きでも都合はつきやすいはずです。

コミュニケーションも2人で接していられれば、お互いにフォローしあえます。

そして、最後の女性の思春期については、母親は最高の手助けとなるでしょう。

再婚したいからといって簡単にすぐに相手を見つけることはできないかもしれませんが、最大の助けになるのは間違いありません。

最高の解決策が最悪の手段になることもある!?

もちろん、再婚は必ずしも最高の手段とはかぎりません。

(一度は離婚しているのでおそらくご存知かと思いますが。。)

さらに問題なのは、あなただけの気持ちでは決められないということです。

今回あげた心配事も、子供を含めた心配事です。

あらたな人間が家庭に入るということは、子供も含めた関係に変化が訪れるということ。

プラスにも作用しますが、マイナスに作用することだって、1つや2つはあるものです。

その中の1つが大きな問題となれば、家庭はまたもや崩壊します。

くれぐれも子連れ再婚は、入念に子供の気持ちも含めて考えていきましょう。

<子連れ再婚は入念に準備!>

まとめ

まずは相談!

シングルファザーにはシングルファザーなりの心配や問題がたくさんあります。

一緒に悩んでくれる妻はおらず、こうした心配を多くのお父さんがひとりで抱え込んでいるようです。

ここで紹介したように、まずは調べて、相談する。

これだけで、確実に何か解決するヒントや糸口は見つかるはずです。

シングルファザーとして立派に成長した先には、輝かしい未来や新しい出会いがきっと待っています。

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