【結婚相談所の契約書】チェックするべき判断基準4選!
結婚相談所の契約書は「読む」ものではなく「指差して質問する」もの
ちゃんと説明を聞いた。納得してサインもした。
担当者も「安心してください」と言ってくれた。

——それなのに、後から「こんなはずじゃなかった」となる人が後を絶ちません。
実際、国民生活センターには、結婚相談所に関する苦情が毎年2_000件前後寄せられています。
この数字が意味するのは、結婚相談所そのものが危険ということではありません。問題は、契約前に「確認すべき場所」を知らないまま入会してしまう人が多い、ということです。
担当者の説明は柔らかく、丁寧で、好意的です。
質問すれば「大丈夫ですよ」と答えてくれる。
けれど、いざトラブルになったときに効力を持つのは、その口頭の「大丈夫」ではありません。
契約書に書かれている文言そのものです。
だから、契約書は、ただ黙って「読む」だけのものではありません。
もちろん目を通すことは大切です。
ただ、文字の量も多く、専門用語も混じっていて、その場で全部を読み込んで判断するのはほぼ不可能です。
そうではなく、契約書は「指差して質問するための材料」だと考えてください。
ここはどういう意味ですか
この場合はどうなりますか
これは契約書のどこに書いてありますか
——この3つを、気になる項目すべてに対して投げる。
担当者が即答できるか、あいまいに濁すか、書面のどこに該当するかをきちんと示してくれるか。
その反応の一つひとつが、その相談所の本当の姿です。
あなたがトラブルに巻き込まれることなく、素晴らしいお相手に巡り会えますように…。
そのために、何を見て判断すればいいのか?
次の章から具体的に整理していきます。
契約書で本当に揉めるのはこの5項目|現場で見てきた落とし穴
結論から言えば、契約前に最優先で押さえるべきは「成婚料の定義」と「中途解約・料金条件」です。
連盟や認証マークの話は、その後で構いません。

順序を間違えると、現場で起きるトラブルの本筋を見落とします。
契約書の確認項目は13ほど挙げられますが、現場でトラブルになるのは、そのうちの一部に集中しています。
揉めるのは、決まってここです。
①成婚料の定義|「結婚が決まったときだけ発生する」とは限らない
成婚料は、結婚が決まったときだけ発生するとは限りません。
ここが最も揉めます。確認すべきは、以下の点です。
- 成婚料の有無
- どのタイミングで成婚と見なされるのか
- 性交渉なども例外として成婚と見なされるのか
- 会員以外と成婚した場合は成婚扱いになるのか
成婚は「婚約・入籍」だけを指すと思っていたら、相談所の規約では「肉体関係を持った時点」「宿泊を伴う旅行をした時点」「交際3か月経過時点」と定義されていて、結婚に至っていないのに数十万円を請求された——という相談は珍しくありません。
「成婚=プロポーズ成立」だと思い込んだまま契約すると、ここで大きく損をする可能性があります。性交渉・宿泊・交際何か月、そのどれが成婚扱いになるのか、契約書のどこに書かれているかを必ず指差して確認してください。
②休会中の料金
仕事の繁忙期や体調不良で一時的に活動を止めたいとき、休会扱いになります。
このとき料金がどうなるのか。
完全に無料なのか、休会費が発生するのか、休会できる期間に上限はあるのか。
「いつでも休会できますよ」という口頭説明と、契約書の記載が食い違っているケースは頻繁にあります。
③お見合いキャンセル料・遅刻違約金などの別紙規約
- 成立したお見合いをキャンセルした場合
- お見合いに30分以上遅刻した場合
- 紹介を一定回数辞退した場合
こうしたペナルティは、契約書本文ではなく「別紙の利用規約」「会員規約」に小さく書かれていることが多いです。
「契約書には書いていない」と思っていた条項が、別紙には1回数千円から数万円の違約金として明記されていることがあります。サインする前に、別紙も含めてすべて手元に揃っているか確認してください。
④中途解約時の返金条件
特商法上、中途解約料には上限があります。
サービス利用前は3万円、利用後は未使用サービス料金残額の2割か2万円のいずれか低い額。
つまり、相談所側が自由に高額な解約金を決められるわけではありません。
けれど現場では、この上限を無視した解約金を請求されたり、「事務手数料」「初期費用」といった名目で、実質的に返金が大幅に削られるケースがあります。
返金額の計算式が契約書のどこに書かれているか、具体的にいくら返ってくるのかを、入会前にシミュレーションしてもらってください。
⑤連盟と相談所の責任範囲
ここが意外な盲点です。先に実例を読んでください。
【例】
IBJのシステムで成婚退会をした男女のカップル。退会後に正式に婚約した後、男性の年収が300万円も多く伝えられていたことが分かりました。おまけに男性に持病があることも女性に報告していませんでした。女性は婚約を破棄し、相談所にクレームを伝えました。女性側の相談所は、IBJに男性側の相談所へのペナルティを希望しましたが・・・IBJの返答は、「相談所同士で話し合って解決して下さい」ということでした。連盟としては相談所同士の問題として扱うことが多いのです。
この例で見るべきポイントは、連盟に加盟していても、最終的な対応は各相談所に委ねられることがある、という点です。
つまり、連盟に加盟しているからといって、連盟があなたを守ってくれるとは限りません。
最終的にあなたとやり取りするのは、目の前の相談所です。
だからこそ、その相談所のトラブル対応方針を契約前に確認しておく必要があります。
残り8項目のチェックリスト|全部「指差して」確認する
以下も最低限、書面に明記されているか目で追ってください。
ただし、ただ目で追うだけでは意味がありません。

一つずつ担当者に向かって、
「これは契約書のどこに書いてありますか?」
と聞いてください。
指差して、ページを示してもらう。それが基本動作です。
- 初期登録料・月会費・成婚料以外の追加料金(プロフィール作成料、お見合い料、イベント参加費)→「全部でいくらかかりますか? 契約書のどこに書いてありますか?」
- サービス提供の開始日と終了日 →「いつから始まって、いつ終わる契約ですか? 契約書のどこに書いてありますか?」
- 契約更新の自動更新の有無と更新料 →「更新は自動ですか、手動ですか? 更新料は契約書のどこに書いてありますか?」
- 会員資格(年齢・独身要件・反社条項など) →「どの条件を満たさなくなったら退会扱いですか? 契約書のどこに書いてありますか?」
- カウンセラーのサポート範囲 →「サポートに含まれること・含まれないことを、契約書のどこで線引きしていますか?」
- 個人情報の利用目的と保管期間 →「私のプロフィールは退会後どうなりますか? 契約書のどこに書いてありますか?」
- 相談所の名称・住所・代表者名・電話番号 →「これは契約書の冒頭ですか、末尾ですか? 指差して見せてください」
- 解約以外で発生し得る違約金の全リスト →「お見合いキャンセル、遅刻、紹介辞退、それぞれ違約金はいくらですか? 別紙のどこに書いてありますか?」
難しい知識は必要ありません。全部に対して、書面のどこに書いてあるかを指差してもらう。それだけです。「だいたいこのへんです」「あとで確認します」が出てきた項目は、書面に存在しない可能性が高い項目です。
ここまで揃ったら、あとは担当者に直接ぶつけるだけです。
聞きにくいと感じるのは自然です。
相手の顔色が気になる人もいると思います。
けれど、誠実な相談所なら、契約前の確認を嫌がる理由はありません。
契約書にサインする前、担当者にそのまま使える質問リスト
「細かく聞いたら失礼かも」と感じるかもしれません。
でも、何十万円から百万円単位のお金と、これからの人生を預ける契約です。

聞かない方がよほど不自然です。
質問は多いほど安心ですが、時間が限られているなら、まずは以下の「必ず聞く3問」だけは絶対に潰してください。
必ず聞く3問
質問1:「成婚料はどの時点で発生しますか」
交際何か月で成婚扱いになりますか? 婚約前、肉体関係、宿泊を伴う旅行、同棲、それぞれの場合はどうなりますか? 会員ではない人と結婚した場合は?
→ 契約書の該当条文を指差して説明してくれるなら安心です。
「常識的な範囲で」「ケースバイケース」
と答えるなら、その担当者の口頭説明は契約書上では効力を持ちません。
その場でサインせず、一度持ち帰った方が安全です。
質問2:「いま中途解約した場合、いくら返ってきますか」
仮に契約してから1か月後に解約した場合、入金した費用のうち何円が返金されますか? 計算式を教えてください
→ 具体的な金額がその場で出てくれば、解約規定が機能している相談所です。
曖昧にされたら、解約時に揉める可能性が高いです。
質問3:「連盟と御社、トラブルが起きたらどちらが対応しますか」
もし相手会員のプロフィール情報に虚偽があったら、御社が動いてくれますか? それとも連盟ですか? 過去にどう対応した事例がありますか?
→
連盟が動いてくれます
だけで終わる担当者は要注意です。
先ほどのIBJの例の通り、連盟は「相談所同士で解決を」と言うことが多いからです。
うちが責任を持って対応します
と言える相談所だけが、本当に頼りになります。
余裕があれば聞く質問
質問4:「この費用以外に発生する料金はすべて教えてください」
いまご説明いただいた以外に、活動中に発生し得る費用はありますか? お見合い料、イベント参加費、プロフィール写真の撮り直し、すべて含めて教えてください
→ その場で全項目を即答できるなら比較的安心です。
「だいたい大丈夫です」「個別に発生することがあります」
と濁されたら、書面に金額を書き出してもらうまで持ち帰ってください。
質問5:「休会中の料金と上限期間を教えてください」
休会中は月会費がかかりますか? 最大何か月まで休めますか? 休会から復帰するときに費用は発生しますか?
→ 数字で即答できれば安心です。
相談に応じます
レベルの回答は要注意です。
質問6(全質問の最後に必ず):「これは契約書のどこに記載されていますか」
すべての質問の最後に、これを必ず添えてください。
口頭の説明と契約書の文面が一致しているかを毎回確認する作業です。
→ 担当者がページを指差してくれるなら問題ありません。
「あとで確認します」「だいたいこのへんです」
と濁されたら、その項目は契約書に書かれていない可能性が高い。
また、書面に記載されている項目以外で口約束は交わさないでください。
そしてもう一つ大事なこと。
それらの質問にしっかり答えてくれるかどうかも、大事なポイントです。
質問への態度そのものが、その相談所の対応品質です。
誠実な相談所ほど、細かい質問を歓迎します。
契約書にサインする前に見るべき4つの判断基準|連盟・認証マークは「最低限のフィルター」にすぎない
ここまで来てようやく、連盟や認証マークの話です。
順序が後ろなのには理由があります。

これらは「これがあれば安心」というお守りではないからです。
あくまで最低限のフィルター、と理解してください。
①信頼できる連盟・団体への加盟
IBJ、BIU、NNRなど、複数の相談所が会員を共有する連盟に加盟していること。
連盟内でクレームが共有されれば除名のリスクがあるため、極端に悪質なことはやりにくい構造になっています。
ただし、現在全国で最も会員数の多いIBJという連盟に加盟している相談所でも、注意すべき相談所はあります。「大手連盟=安心」という思い込みは、いちばん危険な思い込みです。
そして見るべき場所も違います。
必ずしも全国規模の有名な連盟である必要はありません。
あなたの活動する地域の会員数が多いかどうかが重要です。
東京基準で会員数が多い連盟でも、地方では紹介可能な相手が極端に少ないというケースは普通にあります。
「全国会員数〇万人」というパンフレットの数字ではなく、自分が住んでいる県や近県に何人いるかを聞いてください。
②マル適マーク(CMS)の取得
第三者機関の審査による認証です。
ですが、マル適マークを取得しているから良い相談所なのか?
というと、そんなことは全く関係ありません。
マル適マークは、あくまで一定の基準を満たしていることを示すもので、サポート品質そのものを保証するものではありません。
マル適マークを取得していながら悪質な相談所もありますし、反対にマル適マークを取得していないけれど、素晴らしいサポートをする相談所も数多くあります。
マル適マークがあるから良い相談所、ではありません。ただ、少なくとも「最低限の基準は確認されている相談所だな」くらいの目安にはなります。それ以上でも、それ以下でもありません。
③プライバシーマークの取得
会員の年収・住所・家族構成といった個人情報を扱う以上、管理体制の指標として一定の意味はあります。
ただし、プライバシーマークを取得している相談所でも、個人情報の管理がずさんな相談所はあります。
書類ロッカーやシュレッダーを揃えて申請すれば取れるものなので、運用の中身までは保証してくれません。
④クーリングオフ・中途解約の記載
結婚相談所は特定商取引法の対象なので、契約書にクーリングオフと中途解約の規定が明記されていることは、法律上の最低条件です。
これらがない場合は、悪質な相談所である可能性が高いです。
逆に言えば、ここをクリアしているのは「フィルター通過」にすぎません。
——4つすべてをクリアしていても、契約書本文の中身で揉めるケースは山ほどあります。
だからこそ、前章までの「成婚料の定義」「解約条件」「責任範囲」を先に潰す必要があるのです。
すでに不安を感じているなら|クーリングオフと中途解約、現場での「逃げ口上」に騙されない方法
もし、すでにサインしてしまったあとでこの記事を読んでいるなら——まだ間に合います。
結婚相談所は特定商取引法の対象です。

契約書面の交付日から8日以内であれば、無条件で解約できます。
法律の説明はここまでで十分です。
ここからは、現場で悪質業者がどう逃げてくるか、それにどう対抗するかの話をします。
クーリングオフは絶対に電話でしない
クーリングオフの手続きは、絶対に電話だけではしないでください。証拠が残らず、後で争いになりやすいからです。
すでに電話してしまった場合でも、今から書面で通知し直してください。
書面で、しかも内容証明・配達証明郵便で送付してください。
「いつ・誰が・何を・誰に送ったか」を郵便局が公的に証明してくれます。
書き方が分からない場合、国民生活センターで無料の相談ができます。
テンプレートも公開されているので、ゼロから書く必要はありません。
「クーリングオフできません」は妨害行為
仮に悪質な相談所が「クーリングオフはできない」「手数料がかかる」などのウソを言ったり、あるいは脅して妨害した場合、それを証明できれば8日を過ぎてもクーリングオフは可能です。
現場で出てくる典型的な「逃げ口上」はこのあたりです。
- 「もう手続き期限が過ぎています」
- 「特別な事情でうちはクーリングオフ対象外です」
- 「すでにサービスを使ってしまったので返金できません」
- 「契約書にサインしたので解約はできません」
これらが出てきたら、可能であればその時点でやり取りを録音してください。難しければ、メールやLINEなど、文字で残る形で同じ内容を再確認してください。「先ほど〇〇とおっしゃいましたが、その理由を文章で送っていただけますか」と返すだけで構いません。それが後で証拠になります。
8日を過ぎていても中途解約は可能ですし、不当な妨害があれば期限後のクーリングオフも認められます。
「もう手遅れ」ということは、ほとんどありません。
——だからこそ、ここまで戻る必要がない方法、つまり契約前の確認が、結局いちばん効率のいい防御になります。
まとめ|少ししつこいくらい確認する人ほど、結婚相談所選びで失敗しない
契約書の確認は、失礼ではありません。
当然の権利であり、自分のお金と時間と人生を守る当たり前の手続きです。

現在、結婚相談所は全国に約4_000社あると言われており、その中から自分にベストな相談所を選ぶのは至難の業です。
たとえ口コミが良かったとしても、あなたにとっては最悪な相談所の場合もあります。
口コミは他人の体験であって、あなたの相性や活動エリアや希望条件にぴったり合うとは限りません。
だから、最後の判断材料は「あなた自身が契約書を見て、担当者に質問して、納得できたか」しかありません。
細かく聞くのは勇気がいります。
相手の顔色が気になる人もいると思います。
けれど、それでトラブルを回避できるなら、聞く価値はあります。
少ししつこくても良いので、一つずつ気になることは聞いていきましょう。
それらの質問にしっかり答えてくれるかどうかも、大事なポイントです。
契約前に少しでも不安や疑問がある場合は、絶対に契約書にサインをしてはいけません。
決して安くはない結婚相談所への入会を検討するほど真剣に結婚を考えているあなたに、悪質な相談所でつまずいてほしくありません。
まずは、成婚料・中途解約・休会中の料金。
この3つだけでも、契約書のどこに書かれているかを指差して質問してください。
その一手間が、あなたの婚活を守ります。
良い相談所探しが、良い婚活の第一歩です。





