子連れ再婚を意識した時、子供がいるからこそ色々な心配事や不安要素に迷いを感じ、二の足を踏む人も多いのではないでしょうか。
愛する我が子は私たちの生きがいであり、自分の生きてきた証でもありますが、いざ再婚を考えると子供と自分たちの将来にとって「結婚」という形がベストなのかどうかと深く悩んでしまうという人は少なくありません。
そこで今回は、子持ち再婚経験者の感じる”後悔”をもとに、成功するためのポイントをお伝えいたします。
子連れのパートナーと結婚した人、また自身が子連れで再婚した人の目線から、それぞれのポイントをまとめました。
子連れ再婚を成功するためのポイント【全員共通編】
まずは、自分・相手に子供がいる場合のどちらにも共通する「子連れ再婚を成功させるためのポイント」についてお伝えしていきます。
大切なことは、子供の気持ちやペースを尊重し、決して焦ったり急かしたりしないこと。
「まだ再婚の時期じゃなかったのかも」「早すぎたのかな」と後悔することのないよう、下記のポイントをしっかりとおさえて、再婚について考えてみてくださいね。
共通編その1:子供と新パパ・新ママの関係構築方法
ここが一番重要です!ちょっと長いですがよーく聞いてください!
よく聞く子連れ再婚後の「結婚はまだ早かったかも」と後悔する原因のひとつとして
「子供が再婚相手に懐いてくれない」
「子供と再婚相手との関係が良くない」
ことが挙げられます。
2歳以下の小さな子供の場合は、実の父親や母親の記憶がほとんどなく、新しいパパやママにスムーズに溶け込むことができます。
しかし、3歳以上の子供の場合は実親の記憶が色濃く残っているため、新パパ・新ママになかなか馴染むことができません。
子供は、新パパ・新ママとたくさん遊んで心を開いているように見えても、心の奥底では「他人」と認識していて実親と比べてしまうケースが多く、一番の悩みの種だと言う声をよく聞きます。
それが原因で、夫婦の仲に亀裂が入ってしまうことも……。
3歳以上で実親の記憶が残っていて、かつ実親を恋しがっている子を連れて再婚する場合は、実親の記憶や恋しがる言動を無理やり封じ込めないことが大切。
・子供が反抗的な態度を取ったり、今まで言わなかったようなワガママを言ったりする場合は、SOSのサインですから強く叱ったり責めたりしてはいけません。
・焦らず急かさず、無理強いせずに一緒に過ごす時間を十分とるようにして、お子さん自身が新パパ・新ママのことを好きだと思える環境を整えてあげましょう。
決してお子さんの気持ちやペースを無視したり、親の気持ちを押し付けたりしてはいけません。
共通編その2:新しいお母さん・お父さんの「呼び方」を工夫
たとえば実親のことを「お父さん」と呼んでいたら、新パパは「パパ」といった具合に呼び方を工夫して、「本当のお父さんはずっとあなたのお父さんだよ」と伝えてあげてください。
パパ呼びに抵抗があるなら、名前呼びやあだ名でも構いません。
筆者の友人も母子家庭で育ち、中学生の頃に母親が再婚したのですが、新しいお父さんになった男性のことをあだ名で呼んでいました。
友人とその男性は他人の目から見て”親子”という関係には見えなかったのですが、とても仲良くしている2人の姿を見て、「こういう家族の形もありなんだな」と思ったものです。
「こう呼んでほしいのに……」と新しいお父さん・お母さんの呼び方に執着せず、2人の関係性にフォーカスを当てることが大切です。
当時の子供の年齢は10歳で、5歳のときに離婚したと言っていましたので実父の記憶ももちろんありますよね。
妻は息子に私がお父さんであり、お父さんと呼ぶように言っていたそうですが、僕自身あまり気にしなかったので、「にーちゃん」って呼んでもらっています(笑)
家族になって3年経ちますが、思春期の片鱗を見せる息子と仲良くやっていけています。
呼び方にこだわらなくてもいいかなと思います。(38歳/男性)
子連れ再婚を成功するためのポイント【どちらか一方が子連れ編】
自分が子連れであり、相手が初婚の場合&自分は初婚であり、相手に子供がいる場合の後悔と成功するためのポイントをご紹介します。
子育て経験がない場合、認識の差や子育て経験の差が後悔ポイントになることが少なくありません。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
自分が子連れの場合その1:子供&再婚相手の両方をフォロー
子連れ再婚(自分に子供がいるパターン)を成功させた男女にインタビューをしたところ、皆さん口を揃えて
「再婚前から子供と過ごす時間を増やし、たくさんスキンシップを取るようにした」
「子供ともたくさんデートをして、親子の時間を大切にしている」
とおっしゃっていました。
やはり、どのような状況でも子供の気持ちを優先し、尊重することが大切ですね。
しかし、「時間がないから」と後回しにせず、なるべく親子だけの時間を作るようにして(夕ご飯の買い出しに一緒に行く、月に1回は親子だけで出かけるなど)お子さんの心のケアに努めることが大切です。
「再婚しないほうが子供にとってよかったかも」と後悔することのないよう、普段からお子さんの様子をしっかりと観察し、また、お子さんがいつでも本音を伝えることができるような環境を作るよう心がけましょう。
その一方で、子供にかかりっきりになってしまい、再婚相手の気持ちをないがしろにしないよう気を付けることも大切です。
子供同様、再婚相手も慣れない環境に戸惑い、悩みや不安な思いを抱えているもの。
再婚相手の話をしっかり聞き、寄り添ってあげましょう。
自分が子連れの場合その2:生活リズムや経済面について再婚前に具体的に話し合っておく
相手が初婚の場合、子供がいる生活のリズムやかかるお金について具体的に想像できず、生活が始まってから「こんなに大変なの!?」と驚かれるといったケースも存在します。
「独身の頃はこんなにお金がかかることはなかった」
「自分の自由な時間が全然取れない!」というお相手の不満、
「再婚相手が子供のことを真剣に考えてくれない」
「結婚したのに、独身気分が抜けないみたいだ」
という自分の不満が爆発して、再婚したことを後悔してしまうかも……。
お互いがストレスを感じることのないよう、できれば再婚前に、具体的な生活リズムや経済面について話し合っておくことをおすすめします。
・子供の通学にかかる時間や1週間のスケジュールについて
・赤ちゃんの場合はミルクのタイミングやかかる費用について
・子供が成人するまでにかかるおおよその学費や生活費など
・月々どれぐらいの固定費がかかっているか
・休日の過ごし方
相手が子連れの場合その1:”子供の生態を知る”こと
相手が子連れで自分に子供がいないカップルの場合、多くの人が「子育てのつらさ」に直面すると聞きます。
子育て経験がないと、子供にかかる手間やお金、子供のずる賢さや寝かしつけにかかる手間のことなど、わからないことがたくさんありますよね。
子供の面倒にかかりっきりで夫婦の時間がほとんどとれず、「こんなはずではなかった……」とがっくりしてしまうことも。
<体験談>
たとえば小学生だからお風呂に入れるとか。でも、子供もそれぞれ成長スピードがありますね。
子供が小学生のとき、妻と結婚したのですが、意外と妻にべったりでビックリした記憶があります。
私自身が母に甘えるタイプじゃなかったので、小学生でも甘えん坊さんは甘えん坊さんなんだなって。
カワイイですけどね。(37歳/男性)
・子供がいる生活がずっと続くことを覚悟することも大切です。
大人も子供もそれぞれ性格があり、価値観があり、個性があります。
お子さんにとって最適なペースを見つけられるよう「子供に寄り添う」ことを意識してみてくださいね。
相手が子連れの場合その2:急いで「親」になろうとしなくても大丈夫
再婚後、急いで「親」になろうとしてうまくいかず、再婚そのものを後悔してしまうケースも少なくありません。
「早く良い父親・母親にならなくちゃ!」
「理想の父・母に早くなりたい」と努力することは素晴らしいことなのですが、思いつめすぎて自分を追い込んでしまわないよう注意が必要です。
・最初は、お子さんの良き遊び友達になる。
・問題が起きても、冷静になる(自分の子供じゃないからとは絶対に思わない)
だんだんとその関係性を「兄弟のよう」→「親子」と進めていくのです。
スムーズに進まなくても、決して「この子の本当の親にはなれない自分はダメな人間だ」などと自分を責めないでくださいね。
子連れ再婚を成功させるためのポイント【お互い子持ち編】
お互い子供がいる場合、親同士だけではなく子供同士の相性も絡まり、状況は複雑になりますよね。
ここでは、お互いに子持ち同士で再婚した場合のポイントをお伝えしていきます。
お互い子持ち編その1:子供同士が仲良くなるための時間を十分にとろう
子連れ再婚後に後悔してしまう理由として、”子供同士の相性の悪さ”と”両家の子育て方針の差”が挙げられます。
まず、子供同士ですが、親の年齢が近い場合は子供同士も年齢が近いことが多く、嫉妬も重なって喧嘩が絶えず、家庭内が殺伐とすることも少なくありません。
親もどちらの肩をもってよいのかわからず、右往左往したり心が削られたりと、心が休まりません。
成功の秘訣は、子供同士が仲良くなるための時間を十分とること。
子供は環境適応能力が高いので、ある程度時間をとって仲良くなれば新しい兄弟姉妹とも仲良くなれます。
・無理に仲良くさせようとせず、程よい距離感を保ってあげましょう。
人間ですから、馬が合う・合わないは当然あることです。
「家族なんだから!」と親が躍起になって仲良くさせようとするのではなく、子供同士の距離感やペースを尊重することが大切です。
お互い子持ち編その2:新家族のルールを決めよう
家族間、特に夫婦関係を拗らせてしまうもうひとつの問題、「子育て方針の違い」。
子育て方針の違いによる衝突を避けるためのポイントは、「とことん話し合ってルールを決めること」です。
夫婦がうまくいく秘訣の1つが「価値観の共有」。
お互いの価値観を知っておくことで、お互いがお互いを尊重できるようになりますから、子育て方針・教育方針についてとことん話し合い、その結果を書き出しておくことをおすすめします。
・価値観共有のためにルールを張り出しておく。
大人も子供も、新家族になるためには「歩み寄りと努力」が必要です。
そのための目標とも言える「ルール」を張り出しておくことで、自然と家族になるための歩み寄りと努力ができるようになりますよ。
まだ完璧じゃない!子連れ再婚を成功する秘訣
ここまで子連れ再婚の後悔と成功するためのポイントをご紹介してきましたが、これでもまだまだ完璧ではありません。
子連れ再婚には成功するためのタイミングや選んではいけないタイプなどもいます。
ベストタイミング1.物心がはっきりとつく前
ベストタイミング2.子供が「お父さん・お母さんが欲しい」と言ったとき
ベストタイミング3.子供の進級・進学が落ち着いたとき
ベストタイミング4.子供と将来の話ができるようになったとき
<シンママ・シンパパが選んではいけないタイプの相手>
特徴1.子育てや結婚生活に対して過度な幻想を抱いている
特徴2.価値観・金銭感覚・教育方針があっていない
特徴3.子どもと良好な関係を築くことができそうにない
以下の記事に詳細に解説しているので気になる方はチェックしてみてください。
大事なことは2つだけ!
各項目のPointでも紹介してきたように、大事なのは2つだけです。
もう気づいてますよね?
・時間をかける
・子供と再婚相手の目線で考える
これだけです。
両方が子連れ再婚だろうと、片方が子連れ再婚だろうと、やることは同じです。
焦らず、じっくりと幸せな家庭を作っていきましょう!
まとめ
高いハードルがあると思われがちな子連れ再婚。
赤の他人が同じ屋根の下で暮らすのですから、それなりに大変なこともありますし苦労もしますが、だからこそ、それを理解したうえで再婚に踏み切ることが大切です。
子連れ再婚生活は努力なくしては成功しませんが、ちょっと努力をする・ちょっと工夫をするだけでスムーズに進むようになりますから、その「ちょっと」を勇気を持って実践してみてください。
「子供がいるから再婚を諦める」という時代は終わりました。
子連れ離婚後にずっと一人でいる必要はありませんので、「前向きに」努力をして、新しい家族を作っていきましょう!