シングルファザーの恋愛は難しい?前向きになれない理由とは

シングルファザーの恋愛は難しい?前向きになれない理由とは

「子持ちなんです」と打ち明けた、その夜から

子持ちのバツイチなんです

そう打ち明けたあと、毎日続いていたメッセージが、ぴたりと止まる。

既読はつく。けれど、返事は来ない。

次の日も、その次の日も。

何か悪いことを言ったわけではない。

隠していたわけでもない。

ただ正直に話しただけなのに、急に自分ごと否定されたような気持ちになる。

こういう話を、私は何度も聞いてきました。

シングルファザーの恋愛は、思っている以上に静かに傷つく場面が多い。

仕事をしながら一人で子どもを育てている男性は、女性より収入が安定している人も多い。

経済的に困窮しているわけではない。

それなのに、恋愛や再婚だけは、なぜかシングルマザーよりも進みにくい。

問題は、あなたに魅力がないことではありません。出会い方、時間のなさ、子どもへの責任、相手側の不安。そうした条件が重なって、恋愛が進みにくくなっているだけです。

シングルファザーの恋愛は、なぜ「難しい」と言われるのか

経済的に安定しているシンパパは多いのに、恋愛や再婚だけは、シンママより進みにくい。

ここに、シンパパの恋愛の難しさが詰まっていると私は思っています。

「男としての魅力が足りない」という話ではないんです。

難しさの正体は、もっと別のところにあります。

平日の夜に女性とゆっくり食事をする時間があるか。

子どもの送り迎えと仕事の合間に、誰かと連絡を取り合う余裕があるか。

「子持ちです」と打ち明けたあと、相手が事情を受け止めたうえで向き合ってくれる場所に身を置けているか。

──こうした小さな「条件」が、シンパパには最初から不足していることが多い。

難しさの正体は、あなたの魅力の問題ではなく、構造の問題です。

だから最初に伝えておきたい。

あなたに少しでも「再婚したい」という気持ちがあるのなら、ぜひその気持ちを大切にしてほしいと思っています。

その気持ちは、わがままではありません。

父親である前に、あなたも一人の人間です。

色々とクリアしなくてはならない点はありますが、「自分はバツイチ子持ちだから、恋愛や再婚はもう無理だろう」と諦める必要はありません。

では、なぜシンパパの恋愛はこんなに進みにくいのか。

表に出にくい理由を、ひとつずつ見ていきます。

再婚を考えるとき、最初に向き合うのは子どもの気持ち

恋愛・再婚の話の前に、私はどうしてもここから書きたいと思いました。

順番として、相談所やアプリより先です。

何よりも大切にしなければならないのが、お子さんの気持ちとペースです。

照れくさいかもしれません。

どう切り出せばいいのか分からない人も多いと思います。

でも婚活を始める前に、一度お子さんと再婚について話し合ってください。

「パパはこうしたい」と押しつけるのではなく、親と子の枠を少し超えて、ひとりの人間として真摯に話す。

これが大切です。

お子さんがすぐに賛成してくれなくてもいいんです。

年齢によって反応は違います。黙り込む子もいれば、泣く子もいる。

思春期なら「勝手にすれば」と部屋のドアを閉められるかもしれない。

それでも構いません。

大事なのは、置き去りにしないこと。「パパは自分に隠れて勝手に進めている」と感じさせないことです。

そして、ただし。

絶対に焦ってはいけません。

これは精神論で言っているのではなく、再再婚のリスクの話です。

たとえ再婚したとしても、「いつまた新しいお母さんがいなくなるか分からない状況」を不安に感じる子どももいます。

だからこそ、そういった状況は避けなくてはなりません。

すでに大きな環境の変化を経験しているお子さんに、もう一度深い不安を背負わせる。

これだけは避けたい、と私は思っています。

急がない。

これは消極的な慎重さではなく、子どもへの責任の取り方です。

そしてもうひとつ。

じっくり話していくと、お子さんのことをより深く知ることもできますし、もしかしたら背中を押してくれる強い味方になってくれるかもしれません。

パパが幸せになるなら、いいよ

そう言ってくれる日が来ることだって、現場では聞いてきました。

子どもを守ることと、あなたが幸せになろうとすることは、矛盾しません。順番と速度を間違えなければ、両立できます。だからこそ、次に必要なのは、あなた自身が孤独や疲れをひとりで抱え込まないことです。

シンパパが恋愛に踏み出せない、本当の理由

冒頭で書いた、「子持ちです」と言った瞬間に連絡が途絶えるエピソード。

あれを「あるある話」として軽く流したくありません。

あの瞬間に、男はかなり深く傷つきます。そして、二度目に踏み出すのが怖くなる。

ここで一度、はっきり書いておきたいことがあります。

シンパパは孤独なんです。

シングルマザーは、まだママ友同士で悩みを共有しやすい場面があります。

でもシンパパは、保育園や学校の集まりに行っても輪に入りにくい。

「父親なんだから大丈夫でしょ」と見られて、本当はしんどいのに、誰にも弱音を吐けない。

しかも男性は、「つらい」と言うこと自体に抵抗を持ちやすい。

弱音を吐いた瞬間に、父親として失格のように感じてしまう人もいます。

気軽にLINEで「うちもそうだよ」と言い合える同性の親仲間が、構造的にできにくい。

その孤独を、ひとりで抱え続けている人が本当に多いんです。

その上で、恋愛市場ではもうひとつの壁にぶつかります。

普段の生活の中では、シングルファザーとの恋愛や再婚を具体的にイメージできる女性と出会いにくい。

また、女性側にも「自分がいきなり母親役を求められるのではないか」という不安があります。

シングルファザーと再婚した人がまだまだ少ないからこそ、モデルケースも少なく、結婚生活を想像できないという女性もいます。

だからこそ、お子さんにまだまだ手がかかったり、育児の悩みが尽きなかったりして、「とてもじゃないけれど恋愛する気が起きない」のは、ある意味で自然なことなのかもしれません。

これを「弱音」だと自分を責めないでください。まずは恋愛の前に、自分が崩れない生活の土台を作ることが必要です。

恋愛の前に。「男だから」を一度、降ろしてみる

孤独や疲れを抱えたまま恋愛に踏み出すのは、難しい。

だからまずは、自分が崩れない土台を作ることから、と私は思っています。

たとえ共働き&家事・育児分担制だったとしても、男性のほうが家事や育児を苦手とするケースが多いため、子連れ離婚をした場合に、シングルマザーよりシングルファザーのほうが苦労しやすいと言われています。

これは「男はダメだ」という話ではありません。

慣れていないことを急に全部やる立場になる、という話です。

育ってきた環境や、無意識のうちに根付いた「男はこうあるべき」という考えから、家事・育児に手を出す機会が少なかった人も多い。

仕事に加え、急に家事・育児の負担もすべて自分が担うようになったとき、男性は「慣れていないからこそ苦労する」という状況に陥ってしまうのです。

ここで一度、提案させてください。

「男だから短時間勤務は難しいだろう」と、最初から諦めないでください。

お子さんのために制度を使うことは、父親失格ではありません。

むしろ、それは責任の取り方です。

実家に頼ること。サポートセンターを使うこと。

勤務時間を上司に相談すること。

時短勤務、在宅勤務、フレックス、ファミリーサポート、病児保育など、使えるものがないか一度書き出してみること。

それは弱さではなく、お子さんに笑顔で向き合う時間を作るための選択です。

「自分のせいでパパが忙しそう、つらそう」とお子さんに思わせてしまわないためにも、感じる必要のない後ろめたさは、少しずつ降ろしていきましょう。

完璧な父親より、ちゃんと眠れて、ちゃんと笑える父親のほうが、子どもにとってはずっと安心です。

頼ることは、子どもへの責任の一部です。

生活の土台が少しずつ整ってきたら、次に考えるのは「どこで出会うか」です。

ここを間違えると、また不要に傷つくことになります。

結婚相談所とマッチングアプリ、目的で使い分ける

子どもとの関係を整え、自分の生活を立て直したうえで、ようやく「どこで出会うか」の話になります。

ここで遠回りしているシンパパさんを、私は何度も見てきました。

結論から書きます。相談所とアプリは、対立するものではなく、目的で使い分けるものです。

相談所の強みは「自分で全部説明しなくていい」こと

相談所では、離婚歴やお子さんのことを最初から相手に伝えたうえで出会えます。

だから、自分の境遇を自ら明かす気まずさや、「子持ちはちょっと……」という失敗が起こりにくくなります。

冒頭の「子持ちですと言った瞬間に連絡が途絶えた」事件が、構造的に起きにくい場、ということです。

しかも、子どもが大好きでも、様々な事情から自分の子は諦めなければならなくなった女性など、「シングルファザーでも前向きに考えたい」「お子さんがいる方でも、人柄を見たい」という女性もいます。

あなたが「不利な男」だと思い込んでいる属性を、最初から受け止めてくれる女性が、ちゃんといるのです。

そして、相談所のいちばんの強みは、プロフィールだけでは伝わりにくい事情をカウンセラーが補足してくれることです。

たとえば「子どもがいる」という条件だけを見ると不安に感じる女性でも、カウンセラーから「お子さんとの関係をとても大切にしている方ですよ」と一言添えられるだけで、印象が変わることがあります。

自分ひとりで説明するのが苦手なら、相談所を使う価値は大きいです。

書類の点でも安心です。

結婚相談所に登録する際には、結婚していないことを公的に証明する独身証明書や戸籍謄本などの書類を提出しますから、マッチングアプリのように、相手の身元確認で遠回りしたり、トラブルに巻き込まれたりする危険性が低くなります。

アプリは「隠す場所」ではなく「伝え方を整える場所」

最近は異性と話すこともなく、自分が異性にどう思われているか分からない、ということもシングルファザーにはよくあります。

いきなり相談所で本気のお見合いをするのはハードルが高い。

そう感じる人には、その意味では、結婚相談所よりもマッチングアプリのほうが気軽に始められるのでおすすめです。

もちろん、相手が安心できる人かどうかは慎重に見極める必要があります。

ただし、ひとつだけ。

アプリを使うなら、シンパパであることを隠すより、伝え方を整えることが大切です。

ただ「子どもがいます」と書くだけでは、相手は不安になります。

でも、「子どもとの生活を大切にしながら、将来を一緒に考えられる方と出会いたい」と書けば、印象は変わります。

異性からどう受け止められるのかを知る意味でも、アプリはひとつの方法です。

会ってみて良い人であれば、時間をかけて関係を育て、再婚を考えていくのもありです。

「真剣に再婚したい・子どもにも会わせる前提で」なら相談所。「自分の市場価値を確かめたい・異性と話す感覚を取り戻したい」ならアプリ。目的が決まれば、選ぶ場所も決まります。

そして忘れてほしくないのは、子どもがいることは、必ずしも不利な条件ではないということです。

「子持ちは不利」は本当か。シンパパが見落としている事実

ここまで読んでくれた方に、いちばん伝えたかったことを書きます。

私は現場で何十人ものシンパパさんを見てきました。

そして多くの人が、「自分はマイナスだ」と思い込んでいます。

たしかに、全員の女性に受け入れられるわけではありません。

最初から対象外にする人もいる。

「子持ちです」と言った瞬間に去っていく人がいるのは事実です。

でも、それだけで自分の価値を決めないでください。

離婚に至った背景には人それぞれ様々な理由がありますが、「子どもを引き取って育てている男性」に対して、マイナスなイメージばかりを抱く人がいるでしょうか?

いませんよね。

私は現場で、女性側の声をたくさん聞いてきました。

シンパパの男性会員さんのプロフィールを見たときの、女性側の反応です。

お子さんが『パパと暮らしたい』って言ったのかな。素敵な人なんだろうな
何か事情があったのかもしれない
いろいろ苦労していて、逆に頼りになりそう
仕事と育児をこなせるなんて凄い!(シングルマザー意見)

──こういう反応です。一度や二度ではありません。

何度も、何度も聞いてきた言葉です。

女性は、「子どもがいる」という事実そのものではなく、その子どもとどう向き合ってきた男性なのかを見ています。

だから、仕事をしながら一人で子どもを育ててきた、その事実そのものが、女性から見ると「この人なら家庭のことが分かる」「いざというとき逃げない人だ」という、具体的な信頼の根拠になる。

あなたが当たり前のようにやってきた毎日は、外から見れば十分すぎるほどの信頼材料です。

未婚の同年代男性が逆立ちしても提示できない実績を、あなたはもう持っているんです。

マイナスなんてそもそもないんですよ。むしろプラスになっています。

もちろん、すべての人にとってプラスになるわけではありません。

でも、ちゃんと見る女性にとっては、十分すぎるほどプラスになります。

世の中の多くの女性は、ちゃんと見ていてくれています。

去る人に理由を聞き続けるより、最初から事情を受け止めてくれる場所で出会う。そのほうが、あなたもお子さんも傷つきにくい。去る人を追うためのエネルギーを、ちゃんと見ていてくれる人を探すほうに使ってほしいのです。

まとめ|今すぐ恋愛しなくていい。でも、未来を閉じなくていい

最後に、シンパパの方にいちばん現実的なことを伝えます。

ここまで「魅力はある」「ちゃんと見ている女性がいる」と書いてきましたが、それでも今夜、あなたが疲れて眠るとき、「恋愛どころじゃない」と思うなら、それはそれで自然なことです。

子育て真っ最中に、恋愛について考える余裕がないのは自然なことです。

ただし、ひとつだけ。

「自分には無縁だ」とまでは決めつけないでほしい。

「また恋愛をするかもしれない、してもいいんだ」と、心の片隅に置いておくくらいでいい。

子どもの成長とともに、あなたの「自分の時間」も増えていきます。

中学生、高校生になり、いずれ大学や就職で家を離れる日が来る。

そのとき、恋する余裕が生まれてくる時期もあります。

少し前まで一人でがんばっていたシンパパさんが、パートナーを得て幸せに暮らしている例を、私は何度も見てきました。

くれぐれも、あなたとお子さんを大切にできない相手との出会いには慎重になりましょう。

だからこそ、あなた自身の幸せだけでなく、お子さんが安心できる関係かどうかも、ゆっくり見ていけばいいのです。

慎重さは臆病さではなく、子どもへの愛情の形です。

新しい恋、再婚に対して、後ろ向きになりすぎないようにしてみませんか。今日すぐ動かなくてもいい。誰かを好きになることに、まだ自信がなくてもいい。ただ、未来の扉を閉めないでおく。まずは、再婚するかどうかを決める前に、自分の気持ちを否定しないこと。それだけで、十分です。

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