【50代婚活の問題・悩み<金銭編>】老後2000万円問題も解決!
「半分詐欺です」——50代婚活の現場で、いま一番多い相談
半分詐欺です
ある50代の女性は、結婚した夫のことをそう振り返りました。

外資系製薬会社に勤める52歳。羽振りも良く、収入の話も具体的でした。
それなのに、貯金は300万円ほどだったのです。
婚活相談の現場でこの話をすると、多くの女性が黙り込みます。
「私も、相手の貯金を聞けないまま会っている」と。
あなたは、お見合い相手の貯金額を、ちゃんと聞けていますか?
50代の婚活で一番相談が多いのが、お金と老後の問題です。
20代や30代の結婚と違い、退職までは10〜15年。
老後は「いつかの未来」ではなく「もうすぐの現実」です。
この記事では、まったく逆の金銭事情を抱えた2組の50代夫婦の話から、「貯金額より見るべきもの」「結婚前にどう聞くか」をお伝えします。
50代婚活で「お金の話」を避けると、老後がそのまま不安になる
50代の婚活相談を受けていると、お金の話になった瞬間に空気が止まることがあります。
「気になるけど、聞いたら卑しいと思われる」「お金目当てだと思われたくない」——そう言って、肝心の話をしないまま仮交際を進めてしまう人が、本当に多いのです。

ですが、考えてみてください。
20代や30代の結婚なら、老後は30年も40年も先のことです。
「これから二人で貯めていけばいい」という時間があります。
でも50代の場合、退職まではせいぜい10〜15年。
老後は「だいぶ先の未来」ではなく、すぐそこに見えている現実です。
お金の話を避けることが優しさのように思えても、避けたぶんだけ、結婚後に「こんなはずじゃなかった」が積み上がっていきます。
お金の話を避けることは、優しさではなく、老後の不安を二人で先送りすることに近い
実際に、どうお金の問題が表面化するのか。まずは一組の夫婦の話を聞いてください。
外資系勤務、羽振りも上々。それなのに貯金は300万円だった
最初に紹介するのは、かつおさん(52歳・外資系製薬会社勤務)と、あきこさん(51歳)のご夫婦です。
外資系で収入も悪くない。

会っている間も羽振りが良く、食事や旅行の話にもケチくさいところがない。
あきこさんは、結婚する前から「この人なら、ある程度の貯金はあるだろう」と思っていました。
ところが、ふたを開けてみると——。
半分詐欺です!まあ、聞いていたとおり、収入は多かったのですが。。全然貯金がない!って状態でした。
これが、あきこさんの第一声でした。
具体的には300万円ほど。
50代の貯金額は、平均値で1100万円、中央値で300〜500万円ほどと言われます。
決して「ゼロ」ではありませんが、あきこさんの想定とは大きくかけ離れていました。
最低でも2000万くらいもってる人かなって感じの羽振りだったんで、ビックリしました。もちろん、お金目当てだったわけではないのですが、少しは期待していました。
ここに、あきこさんの正直さがあります。
「お金目当てではない、でも少しは期待していた」——50代の婚活で何かを期待することは、計算高いことではありません。
残りの人生を一緒に過ごす相手を選ぶのですから、生活設計を考えるのは当然です。
かつおさん本人にも話を聞きました。
もちろん、「◯千万もってる!」とは言っていませんでしたが、自分のある程度の収入や仕事内容などは言っていたし、カッコつけて、豪遊してるような感じを出していました。気を引くために、少し盛っていたのも事実です。
ほんと、申し訳ないを通り越して、、、情けなかったです。
ここで意外だったのは、二人が大喧嘩していないことです。
あきこさんはこう言います。
いえ、それほどの大げんかではありませんでした。会っていくうちに少しずつ貯金がないのが分かっていった感じで、心の準備はできていました(笑)。
「少しずつ気づいていった」。
これが大きかった。
一気に発覚していたら、爆発していたかもしれません。
とはいえ、結婚後、すぐにかつおさんが「貯金できる人」に生まれ変わったわけではありません。
最初の半年は、外食を減らす・減らさないでぶつかったし、財布の紐の感覚が違いすぎて疲れた時期もあったそうです。
ただ、こうした最初のぶつかり合いは、決して悪い兆候ではありません。
それでも二人は、家計簿を一緒につけ始めました。
何にいくら使っているのかを「見える」状態にしたのです。
すると、かつおさんが少しずつ変わっていきました。
ちゃんと貯金できる人間になりました(笑)!妻のおかげで、毎月、計画的に貯金ができ、精神的にもゆとりが生まれた気がします。
1人だとできないものが、2人だとできるということもあります。
ただ、これは「お金がなかった夫婦」の話です。
逆のパターンも見てください。
大金はないのに不安が消えた——堅実な55歳公務員と結婚した妻の話
派手な失敗の次は、地味だけど持続可能なほうの話をします。
一見何も起きていないようで、実は50代の婚活で一番大切なものが、ここに詰まっています。

紹介するのは、たつひこさん(55歳・地方公務員)と、さゆりさん(52歳)のご夫婦。
たつひこさんは、コツコツ働いてきた地方公務員です。
たつひこさんの第一声は、こうでした。
実はうちは特に問題はなかったんです。
「貯金がたくさんあったんですか?」と聞くと、
いえ、そんなにあったわけではありません。(笑)はい、お金は大してありませんでした。(笑)
派手さはありませんでした。
金額の桁が違うわけでもない。
それでもさゆりさんに不安がなかったのは、たつひこさんに「老後を見据えて貯めている姿勢」があったからです。
多くはないけれど、毎月一定額をきちんと積み上げている。
その「向き合い方」が伝わる人だったのです。
ここで、たつひこさんが独身時代の本音を漏らしました。
もしかしたら、最後まで独り身かもしれないとも、思っていましたし、老後のことはすごく心配していましたから。
これは、50代の婚活をしている多くの人がうなずくところだと思います。
「最後まで一人かもしれない」という不安。
それを抱えながら、それでも自分なりに老後の準備をしてきた。
だから、貯金額が大きくなくても、お金に対する向き合い方が地に足ついていたのです。
さゆりさん側も、もろ手を上げて結婚を決めたわけではありません。
お金に関して、どう考えてるかまでは分かっていませんでした。そのため、結婚しても質素な生活になってしまうことをどう思っているのか不安はありました。
その不安が消えていったのは、お見合いを重ねる中で、たつひこさんの話の端々に「老後をちゃんと見ている」感覚が出てきたからです。
一人で抱えていた老後の不安が、結婚によって「二人で抱える不安」に変わった。
重さは半分にはなりませんが、孤独ではなくなる。
これがじわじわ効いてきます。
ただし、さゆりさん自身、こう振り返ります。
私たちも、特に話し合いはしていませんでしたし、結果的に良かっただけでもあります。
「結果的に良かっただけ」。
この一言は重い。
だからこそ、これから婚活する人には、ちゃんと聞いてほしい——というのが、さゆりさんの一番伝えたかったことでした。
「貯金額」より「お金への姿勢」——50代婚活で本当に見るべきもの
2組を並べてみると、見るべきポイントが浮かび上がります。
かつおさん夫婦は、最初はズレがあったけれど、家計簿を一緒につけながら少しずつ現実に向き合っていった夫婦です。

たつひこさん夫婦は、最初から金額そのものではなく、相手が老後とどう向き合っているかを見ていた夫婦でした。
「金額」だけで切ったら、ぱっと見の魅力はかつおさんのほうがあったかもしれません。
外資系勤務、羽振りもいい。
でも、結婚後の安心感はたつひこさん側に軍配が上がっています。
これは「貯金額」と「お金への姿勢」のどちらを見るかで、5年後10年後の景色がまったく違ってくる、ということです。
50代の婚活で見るべきは、貯金額そのものではなく、次の3点だと思います。
- 老後から逃げずに考えているか——たつひこさん夫婦が重視していたのは、まさにこの「向き合う姿勢」でした。金額ではなく、老後を口に出せる人かどうか。
- お金の話ができる関係になれそうか——黙る、はぐらかす、怒り出す。これらが出る相手とは、結婚後も話し合いになりません。
- 変わる余地があるか——かつおさんは最初から完璧だったわけではありません。でも、話し合いには乗ってくれました。今できないことより、話し合いに乗れる人かどうかを見てください。
相談の現場で何度も見てきたことですが、この問題で後々つまずく人は、ほぼ例外なく「結婚前にお金の話を一度もしていない」人たちです。
「言わなくても分かるだろう」「結婚すれば自然に話し合うようになる」
どちらも、起こらないと思っておいてください。
50代婚活で「お金の話」を自然に切り出す5つの聞き方
ここが、今日の記事で一番持ち帰ってほしいところです。
「貯金いくらありますか?」と直球で聞ける人は、そう多くありません。

だから、聞き方を5つに分解して、自然に会話へ混ぜ込めるようにしておきましょう。
お金のことって、実はみんな話したかったりします。(もちろん、隠したい人もいますが)話しにくいと思っている人がほとんどです。だったら、あなたから話してあげればいいんです。
コツは、相手にいきなり質問をぶつけないこと。
自分から少し開示してから、相手に手渡す。
これだけで、お見合いや仮交際の場の空気がまったく変わります。
1. 老後観を聞く
「定年したら、どんな暮らしをしたいですか? 私はこの歳になって、田舎で畑でもやりながら、のんびり暮らすのもいいなって思うようになっていて……」
——金額の話を避けながら、相手が老後をどれだけ具体的に想像しているかが分かります。
「考えたことない」と返ってきたら、その時点で一つの判断材料です。
2. 生活費感覚を聞く
「私、最近少し家計を見直していて、月◯万くらいで生活できているんです。〇〇さんは、月にどれくらいで暮らしているイメージですか?」
——数字を出さなくても、「家賃◯万、食費はあまり気にしない」など、話の中で輪郭が見えてきます。
財布の紐の感覚が一致するかどうか、ここで透けて見えるのです。
あきこさんが結婚直後に苦労したのが、まさにこの「財布の紐の感覚のズレ」でした。
先に分かっていれば、覚悟ができます。
3. 管理習慣を聞く
「私、結婚を考えるようになってから、家計簿アプリを入れてみたんですけど、〇〇さんはそういうのつけてますか?」
——「やってない」でもいいんです。問われるのは、その後の反応。
「今度始めようと思ってる」と乗ってくる人と、「そんなの面倒」と切り捨てる人では、結婚後の家計が天と地ほど違います。
かつおさんも、独身時代は家計簿なんてつけていませんでした。
でも結婚後、奥さんと一緒に始めることはできた。
「今やっているか」より「乗ってこられるか」を見てください。
4. 親・介護リスクを聞く
「私の親も最近少し弱ってきて、たまに様子を見に行くようになって……。〇〇さんのご両親はお元気ですか?」
——重い話に直接踏み込まず、まず自分の家族から話す。
これがコツです。
介護費用やローンの話にも、自然につながっていきます。
50代の再婚では、親の介護や前婚の養育費が結婚と同時に降りかかってくることがあります。
家族の話から入ると、隠れた事情も自然に出てきやすくなります。
5. 住まい計画を聞く
「結婚したら、賃貸と持ち家、どっち派ですか? 私は今◯◯に住んでいて、老後は……」
——これが一番、相手の経済感覚と老後設計を同時に映す質問ではないでしょうか。
「持ち家を考えていて、頭金は◯万くらい」と具体的に返せる人は、老後を真剣に見ています。
たつひこさんがさゆりさんに信頼されたのも、こういう話に具体性があったからでした。
最近は、事実婚や別居婚を選ぶ50代の方も増えています。
「お互いの財布は分けたままでいい」と最初から決めておくのも一つの選択です。
大事なのは、形を最初から決めつけず、お金との距離感を二人で話し合えること。
これに尽きます。
仮交際の段階では、デートでの支払い方も観察ポイントです。
割り勘か、毎回奢ってくれるか——どちらが正解ということではありません。
「どういう理由でそうしているか」を聞ける関係なら、結婚後もお金の話は続けられます。
聞いた結果、「これは合わないな」と感じたらどうするか。
次で考えます。
「結婚で老後が解決する」と思っている人へ——かつおさんとたつひこさんの本音
かつおさんもたつひこさんも、結婚後にこう振り返っていました。
「一人だったら、こうなっていた」。

もしかしたら結婚してなかったら死ぬまで、ろくに貯金もせずに生活し、老後に苦しんでたと思います。
(かつおさん)
私は、妻と結婚していなければ、ずっと不安を抱えていたと思います。
(たつひこさん)
つまり、結婚は老後問題を解決する手段に「もなり」ます。
一人で稼いで一人で老後を迎えるより、二人で支え合うほうが、生活コストも心の負担も下げやすい。
これは、二人の実感が証明しています。
ただし、相手の「お金の状況」を確認しないまま結婚すると、逆の結果になることもあります。
- 前婚の養育費が、想像以上に長く続いている
- 親の介護費用を、自分が一人で背負うことになる
- 隠れた借金や、保証人になっている債務がある
- 退職金や年金の見込みが、聞いていた話と違う
50代の再婚では、これらの「過去の請求書」が結婚と同時に降ってくることがあります。
現場にいると痛感するのですが、結婚は、老後を解決する魔法ではなく、相手の人生をまるごと引き受ける契約なのです。
世間では「老後2000万円問題」がよく話題になりますが、50代婚活の現場で大事なのは、その数字そのものよりも、「老後がもう、遠い未来ではなく、すぐそこの生活設計になっている」という事実のほうです。
退職まで10〜15年。
老後を「いつか考える話」にしておける時間は、もうありません。
50代の結婚では、好きかどうかだけでなく、「この人と老後の現実をテーブルに出せるか」が問われます。
年金、住まい、介護、親、働き方——避けにくいテーマを、静かに出せる関係性。
これがあるかどうかで、老後の景色は変わります。
収入や貯蓄に向き合う姿勢があるパートナーと結婚できれば、将来の不安はかなり軽くなります。
逆に、収入があっても話し合えない関係なら、老後の不安は消えません。
たつひこさんとさゆりさんの夫婦は、結果的にうまくいきました。
でも、本人たちが言うとおり——
今回紹介した二人は、たまたま良い方向に行ったに過ぎません。
成功談を「これが正解」と受け取らないでください。
たまたまだったのです。
だからこそ、自分の婚活では「たまたま」に頼らず、聞くべきことを聞いておく価値があります。
話が合わないなら結婚しなくていい。でも「変わる余地」は見たほうがいい
聞いてみて、お金の感覚も老後の考え方も、まったく合わない。
話そうとしても拒否される。そんな時は——

まったく老後について話が合わないのであれば、結婚しなければいいんです。
50代の婚活では、「ここで決めなきゃ次はない」という焦りが判断を狂わせます。
でも、合わない相手と無理に結婚して、老後を台無しにするほうがよほど怖い。
断っていい、選んでいいんです。
ただ、一つだけ補足させてください。
「今、貯金がない」「今、家計簿をつけていない」という現状だけで切り捨てるのは、もったいないこともあります。
かつおさんがそうだったように、話し合える人なら、本人に変わる意思があるなら、人は変われます。
今、変われなさそうでも、10年後に相手の考えが変わりそうな気がしたのならば、結婚しても良いと思います。ずっと話し合い続ければいいんです。
50代の結婚でも、まだ10年、20年と一緒に老後をデザインできる時間があります。
だから、「今の貯金額」より「10年後にどうなっていそうか」「話し合い続けられそうか」を見てください。
これが、年齢を重ねた人だけができる、賢い選び方です。
まとめ|お金の話は、相手を疑うことではなく一緒に老後を作る最初の作業
2組の夫婦に共通していたのは、結婚そのものに救われたわけではない、ということでした。
「お金と老後の話を、一緒にできる相手」と出会えたから、人生が変わったのです。

かつおさん夫婦は、最初はズレていました。
それでも家計簿という小さな道具を一緒に持ったことで、二人で現実に向き合えるようになりました。
たつひこさん夫婦は、最初から金額ではなく姿勢を見ていました。
だから、貯金額が多くなくても、不安が消えていきました。
- 「お金がない相手」が危険なのではなく、「お金の話ができない関係」が危険
- 50代婚活で見るべきは、貯金額より「老後への姿勢」と「話し合える余地」
- 聞きにくいと思っているのはお互い様。だから、あなたから切り出していい
お金の話を切り出すのは、相手を疑うことではありません。
残りの人生を、二人でどう作っていくかを話し合う、最初の作業です。
明日、お見合いや仮交際の場で、5つの聞き方のうちどれか一つだけでも、口に出してみてください。
たった一つの質問から、あなたの婚活はきっと変わり始めます。






